「構造計算している=耐震性高い」ではないんです。
いかにも工事現場!という感じ。
こちらは、とある家づくりの現場です。
昨日、こちらで、構造の検査を行いました。
✕状の木材は、筋交いといって、地震の時に
耐えるための壁=耐力壁です。
これだけの箇所数必要なんですか??
という声が聞こえてきそう。。
こちらの家は、中央部分に窓が集中していて、
かなり開放的な間取りになっているので、
外周部は、こういった壁が多めになっています。
いつもこちらで書かせてもらっていますが、
「安全性を大事にした」構造計算をした結果であって、
過剰でもなく、もちろんギリギリでもありません。
構造って、むやみに固くすればよいということでもありません。
固める以外に大事なのは、バランスだったりします。
偏った力で踏ん張るのではなく、バランスよく分散して対抗する感じ。
ただ、バランスをとるための計画って、見方によっては、
過剰にみえてしまうこともあります。
よく現場で、
「ここまで〇〇が必要ですかね?」
と聞かれるので、他では、もっと華奢なんでしょうね。
ギリギリの計算で、必要最小限として、
それがバランス悪かったら、地震に対抗するには、
耐力が不足しているかもしれないということ。
これ。
耐震等級3(法律の1.5倍)であっても、起こる話なんです。
計算する側の知識や経験値で、全然違います。
なので。弊社では、木造「専門」の構造設計事務所に、
ずっと構造計算をお願いしています。
以前、他の構造設計事務所に依頼したら、
ビックリするくらい華奢だし、あってほしくないところに、
壁を設置してくださいと言われたことはあります。
(最終的には前者に依頼しなおして、解決しました)
ちなみに、耐震性能を上げるためという理由で、
間取りの自由度を奪ってしまうのであれば、
それって、家づくりとして最善ではないと考えています。
前者の構造設計事務所では、言われたことありません。
ただ。計算すればいい。
それって、構造計算ソフトを使えば、私でもできます。
(厳密には、ソフトが自動で計算してくれます)
でも、万能ではありませんし、ソフトの前提条件を
越える場合は、全く機能しませんので。。
最近、耐震性について、聞かれることが多かったので、
手短に追記しておきます。
金物を使った、〇〇工法という耐震工法はできますか?
とよく聞かれます。
私の回答は、〇〇工法でいいんですか?です。
類似の金物は取り扱いできますので、全然できますが、
〇〇工法というだけでいいのか?という意図です。
住友〇業のB〇工法は扱いできますか?
同等の木造ラーメン工法はできますが、そこまで必要ですか?ですね。
なんとか工法にするのは、いいのですが、
大事なことは、耐震性であって、その実現には、
もっと違った視点が必要だったりします。
特定の工法を使ったとして、それを使えば大丈夫。
ということでもないんです。
書き出すと長くなってしますので、今日はこの辺で。
ご興味ある方はお問合せください。
(弊社サイトの問い合わせから)