エレベーターシャフト

ユーザー エヌスペースデザイン室 佐藤 直子 の写真

エレベーターシャフトは、原則防火区画しなければなりません。(竪穴区画といいます)
ですが、200m2以下の個人住宅であれば、停止階が4階以上ある場合を除き、
防火区画の要件はありません。
停止階が4階、というのは、地下も含まれます。
つまり、地階のある3階建て以上、地下のない4階建て以上ということです。

 ここでは、防火区画が必要なエレベーターシャフトについてお話しします。
防火区画が必要な場合、鉄骨造ですとシャフトのためにやぐらを組みますので、
柱型の内寸に耐火被覆をしたところまでが有効寸となるため、場所を取ります。
敷地が大きくない街中のビルなど、容積率をクリアして面積を取ろうと思うと、
その部分だけでのロスはなかなかです。
RC造であればその点問題はありません。
ですが、高額になるため混構造でと考える場合もあります。
RC造のプレコンシャフトは省スペースです。壁の厚みは15cm~20cmで大抵済みます。
ただし、搬入にかなりスペースを取り、
広い大通りがある、敷地に余裕があるなどの場合を除き、狭小敷地では困難です。
その他の選択肢として、木造という手があります。木造4階建て迄であれば対応エレベーターもでてきています。鉄骨のやぐらを組まず省スペースに、木造の壁に耐火被覆します。
柱や壁の厚さは120cm。耐火被覆で42ミリと、
かなり省スペースに設置することができます。

防火地域の4階建て木造ビル。4階までエレベーター付きです。