「設計士」って?のお話し⑨

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

いよいよ。
設計事務所の設計士さんに面談して、
いろんな疑問点や気になることを聞きます。

ご主人からの質問に対して、設計士さんが返答。
そんな流れで、一通り話ができて、小休止をと思ったら。
奥様から、ふと問いかけがありました。

「ぞれぞれに設計士さんっていますが、何が違うんですか?」

それについて、設計士が答え始めます。

「設計士さんって、何してくれる人だと思いますか?」

「家の設計をしてくれる人ですね」

「そうですよね。では、設計っていうと?」

「間取りをつくったり、いろいろデザインすることですよね」

「確かにそうですね。どの設計士さんにも共通します」

「では。何が違うんですか?」

「大きな違いは、自由度でしょうか」

ハウスメーカーの設計士は、ハウスメーカーの規格の
範囲内で、設計をしなくてはいけません。

そして。
工務店の設計士は、ハウスメーカーほどの規格はないけど
その工務店がオススメの素材や工法があったりして
その範囲内での設計が前提となると、制約になります。

自由度が高くないと、仮に設計士本人が提案したくても、
できないことがあったりしますので。

その点、設計事務所の設計士であれば、他に比べて
自由が利く分、提案は、より要望に近くなりやすいです。

なので、設計事務所の設計士は、要望により近づけたんだと。

ただし。。

設計事務所の設計士でも、工務店から頼まれて設計する
という場合、工務店の持つ制約に合わせる必要があるので、
ある意味、工務店の中の設計士と同じ表現しかできない。
そんなことも起きてしまうケースがあります。

せっかく設計事務所の設計士が関わっているのに。

「もしかすると、○○工務店で会った設計事務所の設計士さんは、
そういった状況だったのかもしれませんね。」

「直接本人に聞いていないのでわかりませんが。。」

ただ。注意点があることも伝えます。

ハウスメーカー、工務店、設計事務所の比較であれば、
設計事務所の設計士は、自由度が高くなるのですが。。

設計事務所の設計士であれば自由度が高い。
というのも、かなり大雑把な考え方になります。

その設計事務所に、何か強いこだわりがあると、
それが制約になってしまうことも。

こういう空間として見せた方がいいので、
こんな要望があったと思いますけど、こちらを提案してます。
この素材が一番かっこよく見えるとか、性能がいいとか。
そんな感じでしょうか。

設計事務所は、こういったこだわりを持ってることが多いので、
もし、ご相談する場合は、しっかり話聞くことをオススメします。

この辺まで説明したところで、ずいぶんと納得されていました。

実は。そのあとも、いろいろ違いは説明したのですが、
さすがに、こういった公共の場で書くのは、難しいかも。。

もっといろんな意味で、違いはあるのですが、
自由度という切り口だけでも、大枠はご理解いただけるかな
と思います。

長いお話しになりましたが。
設計士にも、いろんな設計士がいます。

いろんな方と話しながら、しっかり理解して、
自分たちに最適な方を選定いただければと思います。

さて。
明日からは、違うお話しに入っていきます。