擁壁の補修

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壁補修はどんな工法で行われる?

擁壁やブロック塀にひび割れがある場合、主に「被覆工法」「注入工法」「充填工法」の3つの工法によって補修されています。 被覆工法では、微細なひび割れ(幅0.2mm以下)の上から、耐久性や防水性の優れた表面被覆材・防水材などを被覆します。
擁壁施工は、斜面の崩壊や斜面を安定させることを目的とし設置されるものです。雨などによって引き起こされる土砂崩れを防止することができ、擁壁を設置することにより建物や私たちの身の安全を守ることができます。擁壁施工の種類には、コンクリート擁壁やブロック擁壁、石積み擁壁などがありますが通常はコンクリート擁壁が多く採用されます。
擁壁のタイプには「逆T型」や「L型」、「逆L型」などがあり、施工条件などにより適したものを選択するようになります。例えば逆T型は、隣地との境界に余裕がある敷地の設置に適しています。そしてコンクリート擁壁の工法には、「現場打ちコンクリート」と「プレキャスト擁壁」の二種類があります。現場打ちコンクリートは現場で生コンクリート打設を行う工法で、複雑な形状の擁壁にも対応できるというメリットがあります。

またプレキャスト擁壁は、工場でブロック状に製品化されたものを施工していく工法で、良質な製品であることや施工期間もかからないというメリットがあります。補修については、コンクリート擁壁にクラックが発生した場合は隙間補修を行います。その他には地盤沈下が起こった場合には地盤を固めるために薬剤を注入するなどの処置を行います。

このように擁壁施工は、設置する場所の地形や土質などの条件により様々な工法が選択されることになります.