屋根はどれがいい?⑥(金属屋根3)

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昨日は、金属屋根の中で代表的な葺き方の一つ。
立平葺きというスタイルのお話しをしました。

とても雨仕舞のよい葺き方なので、安心ですよ。
そんなお話しでしたよね。

補足でお話ししておくと、立平葺きは、
金属屋根の中でも、コスパのいい葺き方です。
(もっとコスパなら折板ですが。。住宅では採用しないです)

だったら、この葺き方だけ知ればいいのでは?
と思ったかもしれませんが、他の葺き方もお話ししておきます。

立平葺きは、水の流れる方向に、長手にして
屋根を構成していきます。
なので、雨仕舞がいいというお話しでした。

それ以外の葺き方として、わかりやすいのはこちら。

「横葺き」といって、
ご覧の通りですが、長手を横にして葺いていきます。

横葺きといっても、もう少し種類があって、
葺いたときにフラットになるのが平葺き、
段々になっていくのが、段葺きっていいます。

段葺き。
なんだか似たような雰囲気ありませんでした?

気づいた方。すごいかも。
そう。以前ご紹介したフラットな瓦(平瓦)
とよく似てますよね。

だからなんだって(笑)

もし、平瓦と金属屋根を組み合わせて使う時、
段になった横ラインが揃うので統一感あります。

それとは別で。
平葺きの場合は、屋根の形状が複雑でも
対応ができるのは、とってもいいところ。

和のテイストが強い屋根の一つに、
入母屋屋根というカタチがあります。
こちらですね。

こういった形状の場合、縦葺きや段葺きでは
なかなか難しいのですが、平葺きなら可能です。

ちなみに。
事例として入母屋屋根をご紹介しましたが、
何か複雑な形状の屋根にするのであれば、
和に限らず対応しやすい葺き方ということになります。

ただ。
横葺きの場合、縦葺きに比べると、
強い雨風等で、雨が裏に回ってしまう可能性があるので、
勾配を、縦葺きほど緩くできないです。

ちなみに。
横葺きを屋根だけでなく、外壁にも連続させることも
できるので、カラーベストのところでご紹介しましたが、
一つの塊のような見せ方にすることは、可能です。

金属屋根ならではなのですが、
横に葺いたり、縦に葺いたり。
いろんな使い方ができるのはいいところですよね。

ということで。
金属屋根は以上です。