安全に暮らすという意味と暮らしをデザインするという意味を含めて住宅設計の生み出す心地よい住まいの大前提として耐震や安全性をデザインするように。

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

中古住宅の耐震強度と

補強するためのリノベーション。

中古物件を選ぶときに

気になるの事、

先ずは耐震性能かなと思います。

そして、

安心して暮らすのに

必要な耐震性能が

果たして満たされているのか?。

現状でどれくらいの

耐震性能があるのか?。

満たされていない場合は

どれくらいの耐震改修が必要なのか?。

と言ったご相談を多く頂きます。

ここ近年の各地の地震被害によって、

大型の地震について

より身近に感じる方が増えていますし

各自治体も

古い建物について

助成制度を設けて

耐震改修を促しています。

その中でも特に古い木造住宅については

早急に耐震改修を進めていかなければ

いけない課題となっています。

空き屋や古家の問題も含めて。

そもそも中古住宅の

耐震基準はどれくらいのものなのか?。

一概には言えませんが、

現行基準の耐震性能を100とすると、

おおよそその30%くらいの

性能の建物が多いですね。

また、築年数によって

その性能は大きく変ります。

「1981年(昭和56年)を境に

それ以前の建物と

それ以降の建物で

耐震性能が大きく異なります。

その年の建築基準法改正で

耐震基準が大きく引き上げられたという

経緯がありますから。

その要因は1978年に起きた

東北の地震被害が

大きかったことが挙げられます。

それ以降、

阪神淡路地震のときも

その被害の大きさから

基準の改正が行われています。

1981年以前の耐震基準を「旧耐震基準」と呼び

特に耐震性能が劣る性能になります。

それ以降については「新耐震基準」と呼びます。

まずは元の建物の

耐震強度を調べるという事。

中古物件を検討するときには

必ずその耐震強度を計ること、

耐震診断をすることをお勧めます。

僕もリフォームを行う際に

当たり前の事ですが

耐震や安全性には最新の注意を払います。

そして事前の耐震診断は、

大きく「簡易診断」と「精密診断」の

2種に分けられます。

「簡易診断」は、

目視にて確認できる範囲で

現状を把握する方法となり、

「精密診断」は壁や天井などの

内装材や外装材を解体して

構造体を露わにして

その現状状態を確認する方法となります。

診断は内外装材の解体を

伴わない「簡易診断」で行うことが多く、

各自治体があっせんする診断も「簡易診断」となります。

診断では、壁の量(壁量)や

壁の仕様・仕上げを確認することが

主な内容となります。

例えば窓が多い建物は

必然的に「壁量」が少ない建物なので

耐震性能が低い建物と判断できます。

そして壁の仕様、

筋かい(リンク貼)が入った壁、

構造合板が貼られた壁、

石膏ボードという材料が入っている壁など、

その仕様によって壁強度が異なり、

どれくらい高い強度の壁(強い壁)があるのかで

その性能を計ります。

またその壁がいかに

バランス良く配置されているかも

大きな要因となります。

リノベーションで

耐震性能を高める・・・・・。

補強工事の種類元の建物の診断で

現状性能を把握し

耐震改修計画を行います。

リノベーションの内容で

どういった耐震改修ができるか、

費用をどれくらいかけるのかで

その計画は異なりますが、

目標は100%の性能です。

補強工事内容は単純に書くと

①「強い壁を増やす」

②「建物を軽くする」

③「劣化を修繕する」となります。

①「強い壁を増やす」・・・・・。

筋かいを入れた壁や構造合板を張った

壁をバランス良く増やして性能を向上する。

強い壁を増やす場合は

同時に基礎の補強も考えるように。

②「建物を軽くする」 

土で葺かれた瓦屋根を

軽いガルバリウム鋼板に葺き替えたりすることで

耐震性能を上げる事もひとつの方法。

③「劣化を修繕する」

外壁のひび割れを直したり塗り替えたり、

内装仕上げを新しくしたり、

床のキシミなどを修繕することで

耐震性能を向上するように。

適切な補強を施せば、

リノベーションでは

2室を1室に繋げたりと壁や柱を取り払って

広い空間にする改修が可能になります。

耐震強度に不安のある方には

リノベーションをおススメしています。

僕は、物件から検討されている方に、

検討中の中古住宅について

同行して耐震診断の入り口をお話して、

改修プランとして安全面からと生活や暮らしの面

総合的にご提案させて頂いています。

リノベーション向きなのかどうか?。

耐震補強工事が必要なのかどうか?。

どれくらい補強が必要なのか?。

理想の間取りは実現できるのか?。

身近にある暮らしの環境を

どのように改善するのかという事を

考えるのは大切な時間だと思いますよ。

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※解体後補強工事中

※解体後補強工事中

※解体後補強工事中

※開放感を生み出し耐震補強を施したLDK