設計といっても種類があるんです⑧(実施設計)
昨日までは、設計がスタートしてから、
最初に通る道として、基本設計という
プロセスについて、お話ししてきました。
名称が「基本」なんてつくせいか、
軽めに思われがちなのですが。。
実は、すんごく重要なプロセスなんです。
そんなお話しでしたよね。
今日から、その続きとして。
詳細な内容を詰めていくプロセスとして
実施設計についてお話ししていきます。
基本設計で、家の概ねの内容が決まってる。
だったら、実施設計では何をするのか。
大きな目的は。。
工事に向けた、詳細な内容を図面にすること。
となります。
とはいえ。
お客様に全く関係ないということでも
ありませんから、油断禁物(笑)
工事に向けた内容って?
そんな風に思われた方がいるかも。
まずは、それをお伝えしましょう。
一般的に、戸建て住宅の場合、
基本設計で作成する図面の縮尺は
1/100が多いです。
実際の大きさの1/100という意味です。
1m長さが、1cmで表現されることになります。
壁の厚みが12cmだとすると、図面では1.2cm
1.2cmって、すごく小さくないですか?
それを工事するにあたって、
老眼の職人だと怒って帰ってしまうかも(笑)
というか。
その大きさ感なので、この間取りの中で
表現できることって、少なくなります。
書き込み過ぎると、ごちゃごちゃなので。。
例えば。
キッチンの大きさは書き込めても、
そのキッチンがどこにあるのかとか。
壁と収納なんかの有効幅とかまでは
難しいでしょう。
さらに。
窓が、壁のどの位置にあるのか。
なんとなくこの辺!だなんて。。
せっかくなので、意図したところにしたい。
例えば。
リビング正面の両脇に窓があるとして
その窓を対称にしたいのであれば
その位置を寸法で示さないと。。
現場で大工さんが適当に配置します。
何を意図してどうしたいのか。
その辺を、図面として示す必要があります。
それは、実施設計で行います。
ちなみに。
実施設計では、間取り図の縮尺は。
1/50になることが多いので、
1/100に比べると、倍の大きさ!!
なので、細かな情報入れても、
つくり手がしっかり読み取れるように
なっています。
あれ?
やっぱり、施主は関係ないの?
って思いました?
明日、その辺をお話ししましょう。