設計といっても種類があるんです⑨(実施設計)

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昨日は、基本設計の後に続く、
実施設計についてのお話しでした。

基本設計では表現しきれないことを
スケールアップした図面に表現する。

そうすることで、
設計時に決めたことをしっかりと
工事してもらうことができるようになります。

逆にいうと。
その辺がしっかり決まっていないと。。。
できてから、あれ?なんてことがある。
そんなお話しでした。

ここまでのお話しであれば、実施設計って
お客様には関係ないのではないか?
と思うかもしれません。

実際そうでもありませんから。
今日はそのお話しですね。

実施設計に入ってから作図する図面が
いくつかあります。

その中の一つで代表的なのが。
展開図という図面です。

各部屋って東西南北4面の壁で構成されてます。
その各壁を図面にしたものなんです。

間取りでは、なかなか壁のことまで
イメージできないと思いますが、
展開図ができると、一気にイメージ広がります。

とはいえ。
イメージを広げてもらうためだけではないです。

展開図をもとに打ち合わせすることとしては。。

例えば。
どこかの壁面に固定の棚をつけるとして、
その固定棚の高さがどうなのかとかです。

基本設計の段階では。
ここに1段の、こういう素材の固定棚がある。

そこまで決まればOKでしたが、
実際、その棚をどんな高さでどんなバランスで
取りつけるのか。
それを展開図見ながら決めていきます。

他のなにかと近くにあれば、
そのモノとのバランスも大事ですよね。
それって、平面ではわからないこともあるので。

それ以外にも。
内部のドアをこんな風に決めていたけど、
展開図で見たら、こちらのデザインに揃えた方が
いいかもしれないとか。

テレビは、このバランスで設置したいのか。
壁掛けなら、壁に下地がいるので、
それも、決めておきたいところです。

ここまでご紹介した内容は、ごく一部。
もっといろんな打ち合わせをしていきます。

それと。
展開図以外にも、詳細な図面で、
いろいろ検討していくと、有効寸法の確認とか
階段の段数や蹴上とか、天井の形状とか、
ほんと、いろんな確認事項が出てきます。

いつも思うんですけど。。。
実施設計=詳細設計=お客様にお会いしない
って大丈夫かいな?って。

そもそも。
展開図がないなんてこともあるくらいですから。。

作図するかどうかは、設計士さんに確認くださいね。

実施設計といっても、いろいろ確認あるんです。
しっかりと、丁寧に設計していけるといいな
って思います。