「大人」リノベーションのお話し⑤

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は、リノベーションを考えているご夫婦が
工務店の提案+見積を見て感じたモヤモヤの理由。

二つ目について、お話ししました。
せっかくのリノベーションなので、
もっと自由に、じっくりと検討したいのに、
そういった空気感がなかったようで、
モヤモヤしたというお話しでした。

今日は、三つ目の理由について
お話ししていきますね。

突然ですけど。
もし、家を新築するとしますよね。

30坪ほどの家を建てるとして、
どれくらいの金額かかりそうなのか。

なんとなくでいいのですが、
想像できますか?

おそらくですけど。
周囲の人からとか、ネットで見たりすると
なんとなくわかったりしますよね?

どうしてそういうのかっていうと。。
「坪単価」って呼ばれる金額が溢れてるから。

30坪で、坪65万円らしいから、
なんとなく、2000万円くらいかな。。

って感じなんでしょうね。

そもそも、坪単価自体は目安にすらならない。
とは思っているのですが。。

家づくりスタートする時の費用感を知る意味では
もしかしたら、参考になるのかもしれません。

1000万円ではなくて、1憶でもない。

初めてのことだと、相場観というか、
何も分からないので、適当でも参考金額があると
前に進んでいきやすいですから。

それでは。
リノベーションの場合は、どうですか??

あれ?
坪単価みたいなのって、ありますか?

それって、なかなか難しいと思いますよ。
だって。
どこまでを新しくするのかで、金額違いますから。

例えば。
床仕上げを新しくするとしますよね。

既存の床を、全て撤去して下地から新しいのか、
既存の床を、下地として使ってその上を新しくするのか
解体、廃棄費や材料や大工手間も違いますよね。

そういったことを、一概に坪単価で表現するって、
新築以上に、あやふやで参考にもならないでしょうね。

ネットや雑誌で、リノベーションの参考金額があるとして
つくり手は安く見せたいので、下地までは変えない想定で
金額出したりしてるでしょうから。

そう。金額が曖昧なんです。

なので。
御夫婦がモヤモヤした理由は、工事費が適正なのかどうかが
わからないことなんです。

だったら、相見積取ればいいんじゃないの?
って思うかもしれませんね。

もちろんその通りですけど。。
もう一社に同じプロセスで見積してもらうのって手間ですよ。

それに、結果はみえていて、金額が全然違ってしまって、
逆に混乱すると思いますよ。

どちらかが安いのか、どちらかが高いのか。
わからないわけですから。。

おっと。
長くなってしまったので、続きは明日へ。