シェアハウス建築

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シェアハウスの建築については、一般的な住宅と異なる特有の設計と計画が必要です。
また、住民同士の良好なコミュニケーションを促進する要素と、個々のプライバシーや快適性を守る工夫が鍵となります。

■レイアウトとプライバシーのバランス
各住人に個別のプライベートスペースを提供する一方で共用スペースを確保することが重要です。
各部屋の防音対策もプライバシー確保に有効です。
■共用スペースの設計
リビングやダイニング、キッチンなど、住民が集まってリラックスできるスペースは、シェアハウスのコミュニティ形成に大きな役割を果たします。
十分な広さや機能性、自然光を取り入れた設計が推奨されます。
■水回りの効率
複数の住人が同時に利用できるよう、バスルームやトイレは複数用意するのが理想です。キッチンも広めに設計し、複数人が同時に調理できるよう工夫します。
洗濯機や乾燥機などの家事用設備も共用することが多いため、これらのスペースも適切に配置します。
■セキュリティ
各部屋に個別の鍵を付けることは、住民の安心感を高めます。また、建物全体にセキュリティカメラやオートロックシステムを導入することで、防犯対策を強化します。
■快適な生活環境
エアコンや暖房設備の充実、換気システム、自然光や照明の工夫により、快適な生活環境を提供することが求められます。
インターネットの通信環境も重要です。多くの住人が利用するため、回線速度や安定性に配慮が必要です。
6. 共有スペースのルールとメンテナンス
共用スペースの利用ルールをあらかじめ決めておくと、トラブルの防止につながります。また、清掃やメンテナンスのためのシステム(定期的な清掃サービスの導入など)を整えることも考慮に入れます。
7. 柔軟な設計
シェアハウスでは、住人のライフスタイルが異なることを考慮し、フレキシブルな空間設計が重要です。例えば、リビングをパーテーションで区切れるようにしたり、使用目的に応じて多目的に利用できるスペースを設けると便利です。

一級建築士 南俊治