こだわりと予算とのバランスについて①

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昨日までは、家づくりにかかる期間について
工事と設計に分けて、お話しました。

早くできるのは嬉しいかもしれませんが、
こだわり次第では、しっかり時間をかけて
検討した方がよいこともありますから。

いろいろお話したので、
参考にしていただけたらと思います。

今日からは、別のお話です。

どんな家にするのかを設計で決めて、
図面ができあがったとします。

そのまま工事にいければシンプルですが、
その前に、大事なプロセスがあります。

そう。
見積をして、予算との調整を行うことです。

予算調整っていうと、ネガティブな印象を
持つ方がいるんですけど、そうでもないんです。

なぜそういう印象になってしまうかというと、
予算が合わなくて、やりたいことを「我慢」した
という感覚だからかなと思います。

財布の中にあるお金の範囲でしか、
基本的に、モノが買えないのと同じで、
家づくりでもやりたいことは、資金の範囲内で
調整することになります。

例えば、10コのこだわりがあるとして、
全部を実現することはできないとします。

10コを5コにしたとして、その5コへ減らす時に、
「5コは我慢して諦めた」と捉えるのか、
「どうしても譲れないことを考えて、
5までに絞り込んだ」と考えるか。

後者であれば、絶対実現したいこだわりを
5つカタチにできた!
というポジティブな捉え方になります。

財布の中のお金の範囲内でできる
最大限なこだわり実現をしているわけです。

そもそも。
こだわりといっても、全てが対等ということは
おそらくですがありません。

というのも。
私が、家づくりのヒアリングをした最後に、
「絶対譲れないこだわり」を三つ教えてください
ってお聞きすると、3つまでピックアップします。

その3つ以外は、おそらく、「絶対ほしい」でなく
「あったらいいな」くらいのレベル。

そんなふうに、必ず優先順位があるはずです。

なので。
予算調整の時には、必ず、こう問いかけてください。

「これって、絶対ほしいの?」

ただし。
ご夫婦でこだわりが別々の場合は、難しくなります。

その際は、お互いが我を通しすぎないよう
注意してください。

明日は見積についてお話しますね。