「この土地っていいと思います?」⑧

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は、「いい」土地と言う意味では、
あまり好まれない条件の一つとして
高低差についてお話しました。

道路と敷地、敷地と隣地のいずれに
高低差があっても大変です。

擁壁が必要になると相当なコストアップ
になるので、事前に設計士に相談した方が
よいですよ。

そんなお話でした。

今日は、高低差以外で、割と共通する
ポイントをお話していこうと思います。

一つ目は、日当たりについて。

そんなの当たり前でしょう?
って思ったかもしれませんね。

郊外の広い土地で、周辺の家と離隔が
しっかりあるのであれば該当しません。

ただ、街中であったり、住宅街の場合は、
気にした方がよいでしょう。

普通に考えるでしょう?なんて。
意外にも、気が付かないこともあるようです。

例えばなんですが。
以前、ご相談いただいて、結果家づくりは
ご一緒しなかったご夫婦。

東西長手の敷地で南側が1.5mほど高い。
西側が道路で、東側は隣家が接近していました。

1階にLDKがどうしてもほしい!
ということでしたので、私は、この土地は
オススメではないですとお伝えしました。

でも。
土地を諦めきれず、某HMに相談してみたら、
いいアイデアがあったそうで、最終的に
そちらで家づくりをしますと連絡ありました。
(そもそも私は土地をオススメしませんでしたので))

HMのアイデアは、いたってシンプル。
1階LDKで、吹き抜け+ハイサイド窓から
光を取り入れるという内容でした。

光が差し込むパースがあったりして、
すごく素敵なイメージでしたよ。

でも。
その光は、おそらく差し込むことはないでしょう。

理由は。
南側の方が1.5m高いですからね。
その状態で、隣家が2階建てを普通に建てたら。。
光は無理かなと思います。

実は、その土地の近くで、土地探しをされている
お客様がいて、後日、前を通りかかったんですけど。。

南側隣家に、3階建ての大きな二世帯住宅が
建設されていました。

南側が1.5m高い敷地に、3階建て。。
こちらは1階にLDK。。明るくはないですよね。

そう。
3階建ても可能な地域でしたので、吹き抜け+ハイサイド
だけでは、クリアできないことは想定済でした。

特に、南隣家にどんな家が建つ可能性があるのかは
しっかり想定しながら土地を探さないと、
この方のようになることもあり得ます。

大事なポイントですよね。