すべてが自由設計なんですよね?④

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昨日は、自由な家づくりを目指すご夫婦が、
設計士に相談した結果がどうだったのか。
その辺をお話しました。

経験あるプロからの提案なので正解なのかも
しれないけど、それが自分たちのこだわりに
合致していない。

そういったもどかしさがあったところまで
お話しましたよね。

ご夫婦が言っていたことなんですけど、
提案された内容より、要望に沿った内容が
比率として多かったら、なるほどなと
思ったかもしれないとのこと。

この言い方を裏返して見ると。。
要望より提案の方が多かったという意味。

実際、採用されたこだわりって、
数えるほどだったみたいです。

ご夫婦の感覚としては、我慢している感じで、
「自由さ」を全く感じなかったそうです。

ご主人いわく、自己否定されてるような感覚すら
感じましたとのこと(恐ろしい!)

では。その設計士が悪いのかというと、
そういう意味ではありません。

設計士が提案している内容って、その設計士が
これまでに経験してきて、納得してる
「理想の」暮らし方なんだと思います。

これが一番いい!ということなんでしょうね。

一番いい!と思っているわけなので、それを
プロとして提案するって、自然な発想かもしれません。

でも。
客観的に見てみると。。

その設計士が思う「理想の」暮らしって、
漠然としたどこかの誰かの暮らし方なのであって、
特定の方の暮らし方ではないと思います。

暮らし方って、想像以上に個性的です。

「普通」だと思っている生活のシーンとか
暮らし方って、実は、みな同じではありません。

その特定の人にとっては「普通」でも
他の方にとっては「普通」じゃないことって、
ものすごくたくさんあります。

例えば。
クローゼットって、プライベートスペースにある
ことが多いかもしれませんが、ファミクロ一つでも
いいわけですし、それがリビング脇でもいいわけです。

なのに。
プライベートスペース近くにファミクロが
合理的と思って提案するのって、暮らしに合ってません。

なので。
家づくりに自由さが欲しいのであれば、
暮らし方は千差万別だと理解していることと
それを聞き出してくれる設計士ではないと
実現が難しいかもしれませんね。

ということで。
このご夫婦が次に行き着いたのは?

明日に続きます。