家の当たり前を考え直してみる⑦
先日から、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。
その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。
昨日は、リビングに大きな窓という考え方について
お話しました。
敷地状況によっては、その考え方自体がフィットしない
というお話をしました。
今日は、昨日の続きからお話します。
大きな掃き出し窓がないと、暗くなりそうだし、
圧迫感につながるんじゃないの?
そんなふうに思うのが自然かもしれません。
そこで、こちらをご覧ください。
こちらの家のリビングダイニングには、
掃き出し窓はありません。
正面奥の窓は、少し大きめですが、
それ以外は、横長の窓だったりします。
それでも、暗いという印象は感じないのでは?
それと、圧迫感を感じますか?
大きな窓からその先が見えない代わりに、
吹抜けで上下方向の抜けをつくっているので、
開放感はしっかりと感じていただけます。
それに、吹抜けの上に細長いハイサイド窓を
設置していて、そこからの光がしっかりと
差し込んでくるので、暗く感じることは、
よほどありません。
このハイサイド窓。
南側の隣家が建っても、遮られてしまわないよう
配慮して計画してあるのもポイントです。
せっかく光の道をつくっても、将来塞がったら
明るくなりませんから。
リビングに大きな掃き出し窓がなくても、
明るさや開放感を確保する方法があるんです。
そうそう。
リビングに大きな掃き出し窓をやめてみると、
壁が多くできますよね。
断熱や耐震が有利に働く機能的な側面だけでなく
何か家具を置いたりする時にとっても便利です。
レイアウトにもよりますが、ソファを設置するのに
壁に寄せて配置できると、リビングがより広く、
開放的に感じることにもつながりますから。
ほんと。
ちょっとした先入観を外してみると、
いろいろと見えてくることがありますね。
明日は別の場所のお話です。