家の当たり前を考え直してみる⑨

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

先日から、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。

その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。

昨日は、玄関ホールのお話でした。
玄関から、その先の空間を見られるのはイヤ。
ということで、土間ではない床のスペースとして
玄関ホールがありました。

ただ、冷静に考えてみると、工夫次第で視線は
コントロールできるので、なくていい方もいるはず。
そんなお話でした。

今日はまた、違う場所のお話になります。

ご実家のトイレに、窓ってありましたか?
(別の場所に住んでる前提での問いかけですが)

→ありました。

→なかったです。

実は、両方の方がいらっしゃるはずです。
ご実家が戸建て住宅の場合は、前者が多く、
ご実家がマンションだった場合は、後者が多い。

だからどうしたの?
って思ったかもしれませんが、少しお待ちください。

いろんな家づくりに関わらせていただくと、
とても興味深いことがあったりします。

それは。。
ご実家が、その人の家の記憶に深く根差していること。

それもそもはず。
長いこと暮らしてきた場所ですので、無意識のうちに、
刷り込まれていたりします。

その一つとして、よく話題になることが、
トイレの窓なんですよね。

ご夫婦二人とも、マンションがご実家であれば、
よほどいいんですけど、戸建てとマンションだと、
窓をどうするのかで、議論になります。

窓があった方が、換気できて匂いのことも解消するし、
何より、昼間に明るい方がいいよね?
窓がないと、なんだか圧迫感あるし。

いや。
窓はなくても、そもそも照明器具があるから暗くないし、
換気扇は必ずついてるので、匂いも問題ないしね。
暗いままなら圧迫感あるかもしれないけど、
照明つけば大丈夫だよ。
そもそも、匂いのために窓開ける?

そんなやり取りになることが多いですね。

これ。
いずれもある意味筋は通ってます。

どちらが当たり前ということではないんですけど、
結構強烈な記憶として残っているので、
各々からすると、かなり気になる話なんですよね。

どちらかが過去の記憶を振り切ってみると。。
案外どちらでもよかったかも。

そんな話に行き着くことが多いかなと思います。

トイレの窓。
みなさんならどうしますか?