家の当たり前を考え直してみる㊾(明るさ④)

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このところ続いてる、少し変わったお話。
よく考えてみると、家って、いろんな当たり前を
積み重ねてできているんですよね。

その当たり前を外してみると、自由な家づくりになる
なんてこともありますから。

先日から、家の「明るさ」についてお話してます。

昨日は、明るさを必要としないお客様について
どういう家づくりになっていったのかを
お話しました。

今日はその話の続きです。

窓を最小限な家にするという方向だとお伝えしましたよね。

ただ、その場合気になることということで、
暗さや息苦しさというネガティブイメージは解消しました。

窓が最小限になることで、いい側面もありますよ。

例えば。
家の断熱性能は上がります。
窓って、壁に比べると断熱性能が高くないですから。

さらに、気密性能も高く設定しやすいので、
換気をする場合、とても効率的です。
計画的に、しっかりと換気できますよ。

さらに、エアコンの効きもかなりよくなります。
(しっかり気密処理のできる場合に限りますが)

人工的な感じはしますが、ある意味、快適に
暮らしていただけるのかもしれません。

ただ。。
ご紹介したお客様は、一人暮らしだったので、
窓を最小限にした家に振り切れたんでしょ?
って思ったんじゃないでしょうか。

いやいや。
実はそうでもないんですよね。族で暮らす家として、
同じような要望のお客様もいます。

ふと思いついたお客様を事例にします。

その方も土地探しから。
利便性や価格的に、条件のいい土地が出たのですが、
南側隣家が近接している+狭小敷地とあって、
日当たりがネックになるかもしれない。

そんなお話をしたら。。

昨日ご紹介した方同様に、昼間暗くても
照明つければ大丈夫!ということで、その土地を
購入されました。

ご主人は、日勤もありますが、夜勤もあるので、
昼間でも暗くできる方がよいわけです。

割り切って、一日中照明を前提にすれば、
明るさにムラはなくて、いつも同じ明るさを
感じることができると思えるはずです。

照明計画しだいで、快適さは実現できるかも
しれませんよ。

「明るい家がいい」
そんな当たり前を少し考え直してみると、
いろんなことが得られるかもしれませんね。

みなさんはどう思いましたか?