奈良で家づくりを考える方へ、デザイナーズ住宅は「おしゃれ」なだけではなく「過ごしやすさ」が重要。毎日の眠りの質を高め、心地よく暮らせる住まいとは?ホテルライクでジャパンディな寝室デザインにも融合する自然素材を検討しつつ、快眠を導く空間設計の工夫を丁寧に。

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

※静けさと整った美しさが眠りの質を高めるジャパンディスタイルの寝室空間提案事例

大切な睡眠の環境を考える住まいづくり。

住まいが整えば、

心地よい眠りが暮らしを整えるということ。

日々の暮らしの中で「睡眠の質」をどのように考え、

住まいにどう反映させるかによって、
暮らしそのものは大きく変わっていきます。

日々の疲れやストレス、

気持ちの整い方、

さらには家族の関係性や働き方までも、
実は「眠り」という

目には見えない時間の質が

大きな土台となっているのです。

僕自身は建築家としても一人の生活者としても

「家は、暮らしを包み込む器」と考えています。

その器の中に、

安心して休める「質の高い睡眠環境」があること。

これは、

現代の忙しい家族にとって

欠かせない大切な設計要素です。

建築家の視点から、
心地よく眠るための住まいづくりについて、

建築とは少し話が脱線するところはありますが

所見を書いてみたいと思います。

雨の日はなぜ気持ちがどんよりするのか?

ふとした雨の日、

朝からなんとなく気分が重たい。

体もだるく、頭もすっきりしない。

今日はなかなかやる気が出ないな・・・・・。

集中しようとしても

頭がぼんやりしてしまう。

そんな経験は、

多くの方がお持ちではないでしょうか。

この心身の変化の背景には、

脳内で働く「セロトニン」という

神経伝達物質の影響があります。

セロトニンとは?

セロトニンは、

感情や気分のコントロール、

精神の安定に深く関わる物質。

一般的に「幸せホルモン」とも呼ばれるほど、

心に大きな影響を及ぼしています。

太陽光を浴びることで、

その生成が促進されますが、

雨天や曇天の日は光量が不足するため、

セロトニンの分泌が減少してしまうのです。

セロトニン不足がもたらす影響。

気分が沈みやすくなる
疲労感が抜けない
脳の働きが鈍くなる
集中力・判断力の低下
睡眠の質が落ちる

さらに、セロトニンは夜になると

睡眠ホルモン「メラトニン」に変化します。

つまり日中のセロトニン不足は、

夜の睡眠の質にも直結しているのです。

睡眠は「空間設計」で変わるという事。

眠りの質は、

単なる「寝具の良し悪し」だけで

決まるものではありません。

〇関連blog〇
眠れない夜が眠れる夜に変わる寝室設計快眠がつくる豊かな暮らし。

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail491.html

住まいそのものの空間設計、
すなわち、光の入り方、音の響き方、空気の流れ、

素材の手触りや香り。

そうした五感を整える空間こそが、

深く質の高い眠りを導いてくれます。

朝の光を取り込む設計

朝の光が私たちの体内時計(概日リズム)を

リセットする役割を持っています。

朝、目覚めたときにしっかりと自然光を浴びることで、
脳内でセロトニンが活性化し、

メラトニンの生成リズムも整います。

【設計ポイント】

東〜南東向きに大きな窓を計画
寝室のカーテンは朝に光を感じられる素材選び(透け感のあるものを併用)
吹き抜けや高窓(ハイサイドライト)を活かし、リビングにも朝日を取り込む

夜の光をコントロールする

現代の住宅で意外に多いのが「夜の過剰な光」による睡眠障害。

LED照明やテレビ、

スマートフォンなどが発する光は、
脳を覚醒状態に保ち、

メラトニンの分泌を妨げます。

【設計ポイント】

寝室は調光式・暖色系の照明に設計
間接照明を効果的に取り入れる
遮光カーテンや障子を利用し、外光(街灯など)の侵入を防ぐ

セロトニンをたっぷり生み出す暮らし方。

朝食で「材料」を摂取する・・・・・。

セロトニンは、「トリプトファン」という

必須アミノ酸を原料として作られます。

【朝食におすすめの食材】


魚(特に青魚)
大豆製品(納豆、豆腐)
乳製品(ヨーグルト、チーズ)
ナッツ類

さらに、ビタミンB6(バナナ、さつまいも、鶏肉)や
マグネシウム(海藻類、ナッツ類)を一緒に摂ることで、
セロトニンの合成がスムーズに進みます。

朝の光と活動でセロトニン活性化

起床後30〜60分は、しっかりと自然光を浴びる
できれば軽く身体を動かす(ストレッチやウォーキング)

この「朝の光+軽い運動」の組み合わせが、

最も効果的なセロトニン活性化法です。

快眠のための住まい設計・具体例

「静けさ」を設計に取り込む

音のストレスは眠りの大敵です。
家の立地や間取りに応じて、外部音の影響を最小限に抑える工夫が求められます。

【設計例】

外壁の断熱性・気密性を高める(結果として防音効果も向上)
寝室を道路や隣家から遠ざけた配置計画
音が響きにくい素材の採用(無垢材の床・珪藻土などの壁面)

空気環境を整える

快眠には、湿度と温度の安定が不可欠です。

【設計例】

調湿性能の高い自然素材(無垢の木材、珪藻土、和紙)を活用
高性能な断熱材で室内温度を安定化
計画的な自然換気(窓配置)+機械換気システムの導入

手触り・香りを意識する

五感の中でも、触覚・嗅覚は睡眠の質に密接に関係しています。

【設計例】

リネンやコットンなど、肌触りの良い自然素材の寝具を選ぶ
ヒノキやスギなど自然木の香りを活かす
季節ごとに香りの演出(アロマディフューザーなどの使用)

暮らしと睡眠の関係性を見直すこと。

住まいの設計や暮らしの改善にと

ご相談に来られる

日々出会う住まい手さんも、

年々「睡眠」に対する関心が

高まっていることを実感します。

・テレワーク中心の生活で疲労感が抜けない
・子育て中の睡眠リズムに悩んでいる
・更年期世代の方が眠りの質に課題を感じている

こうした声はとても多くなりました。

だからこそ「心地よい眠りのための家づくり」は、

これからの住宅設計において

大きなテーマの一つだと考えています。

家づくりは「人生のリズム」そのものを整える。

健やかに生きるための基本は、

やはり「質の良い眠り」です。

眠りの質が変わると、

朝の目覚めが爽やかになる
日中の集中力が上がる
気分が前向きになる
家族との関係性も和やかになる

そんな循環が、

自然と生まれてきます。

住まいは、暮らしを包み込む器。
そこに「眠りの質」という見えない価値を宿すこと。

これは、やまぐち建築設計室が
一棟一棟の住宅設計において

とても大切にしている視点です。

もし今のお住まいで
「もっとよく眠れる空間を整えたい」
「これから建てる家で快眠を意識したい」

そんなお気持ちが芽生えたなら、

どうぞお気軽にご相談ください。

眠りの質を高めることも、
毎日をより心地よく、

豊かに変えていくきっかけになるはずです。

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

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