家づくりの要望を伝える③

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

先日から、家づくりを考えてるご夫婦と
お会いした時のお話をしています。

家づくりの要望をお聞きするということで、
最初少ししかお話しなかった奥様が、
最終的には、すごい量の要望をお話されました。

その理由の一つとして、建築家に対する印象が
影響してるというお話をしました。

今日はその続きとして、もう一つの理由を
お話していこうと思います。

ずいぶんと遠慮した感じで控え目だった奥様。

先日お伝えした通り、最初の問いかけでは。。
明るい家にしたい、家事がしやすい家にしたい。
といった漠然とした内容で、数も少なかったです。

もちろん。
ほんとにそれだけならいいんですけど。。
そうでもないでしょうから。

いろいろお話するうちに、昨日お話したような
先入観をお持ちだったので、それを解消。

そうしたら。。
キッチンのこととか、リビングのこと、
家事動線のこととか、一気に要望が増えていきました。

当初に比べれば、かなりたくさんの要望を
お聞きできたんですけど、その途中で、ある言葉を
よく耳にします。

「○○したら、高くなりますよね?」

そこで私からこんなふうにお伝えしました。

「高いのかどうかって、わかりませんよね?」
「だから、金額のことは抜きで要望を伝えてください」

高いのか安いのか。
その判断って、こだわり具合とのバランスなんだと
思います。

理想の暮らしをするには、こだわりとしてこれが必要
ということであれば、いくらなのかって重要ではないはず。

その費用をかけただけの対価(暮らし)が実現できる。
それが大事ですよね。

それと。
そもそも、その要望を実現するために、いくらかかるのか?
がわかっていない段階で、要望をセーブすることって、
ナンセンスじゃないですか?

特定の要望で、それにかかる費用がわかった段階で、
こだわりの強さとの比較で、採用するかどうかを決める。

その流れの方が自然です。

最初から、勝手に高いと思って要望しない。。
せっかくの家づくりですので、そんな寂しいやり方でなく、
まずは、要望を全て言い尽くしてみる。

そんな心持が大事だと思います。

このお話をしたら、奥様の要望がさらに多くなりました。

さらに要望が増えていった、もう一つの理由については
明日お話します。