【50歳からの家】設計段階でやっておくべき“暮らしの棚卸し”
■ 設計は、図面を描く前から始まっている
家を建て替える、リフォームをする。
そう決めたとき、多くの人はまず「どんな間取りにしよう」「どんなキッチンにしよう」と考えます。
けれど、実はその前にやっておくべき大切なステップがあります。
それが、“暮らしの棚卸し” です。
暮らしの棚卸しとは、今の生活を丁寧に振り返り、
「何が使いやすく、何が不便か」「これから何を大切にしたいか」を整理すること。
これをせずに設計を進めてしまうと、完成した後に「なんだかしっくりこない」という違和感が残ってしまうのです。
■ “暮らしの棚卸し”で見えてくる本当の課題
たとえば、
キッチンが狭いと思っていたけれど、実は収納の仕方が合っていなかった
リビングが落ち着かないのは、テレビの位置よりも光の入り方が原因だった
家事が大変なのは、動線ではなく“モノの多さ”だった
こうした小さな「気づき」は、図面を描く前にしか見つけられません。
暮らしの棚卸しを行うことで、“間取り”ではなく“生き方”を設計できるようになるのです。
■ 棚卸しのポイントは「時間」と「気持ち」
暮らしの棚卸しには、少し時間がかかります。
でも、その時間こそが後悔のない家づくりを支えます。
1日の生活動線を書き出す
朝起きてから寝るまでの動きを思い返し、不便やストレスを感じた瞬間をメモします。
“好きな時間”を挙げてみる
食後に夫婦でお茶を飲む時間、趣味に没頭する時間――
どんなときに心が落ち着くかを思い出してみましょう。
これからの10年を想像する
健康面、仕事のスタイル、家族との関係。
少し先の未来を想定すると、今必要な空間が見えてきます。
■ 設計士と一緒に整理するという選択
自分だけで棚卸しをするのが難しい場合は、設計士に相談してみるのも一つの方法です。
対話を通じて“暮らしの癖”を見抜き、間取りや動線、収納計画に反映してくれます。
ナイトウタカシ建築設計事務所では、設計初期の段階で施主ご夫婦と時間をかけてヒアリングを行い、
「今」と「これから」の暮らしを一枚の“暮らしマップ”として可視化します。
このプロセスがあることで、図面は“生きた設計図”になるのです。
■ まとめ:家を変える前に、自分たちを知る
家づくりで失敗する多くの人は、“家”だけを見て、“暮らし”を見ていない。
暮らしの棚卸しは、ただの作業ではなく、「自分たちらしい生き方を言語化する時間」です。
間取りや素材を決める前に、
“どう暮らしたいか”を整理する――。
それが、設計を成功に導く最初の一歩です。
家は「過去の記憶」を守る場所であり、 これからの「人生の舞台」にもなります。
そろそろ、自分たちのための家に“暮らし替え”しませんか?
ナイトウタカシ建築設計事務所では、
50代・60代のご夫婦が安心して次の暮らしを描けるよう、
「建て替え or リノベーション」判断をサポートしています。