【体に優しい家】雨の日でも空気がこもらない家づくり

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

雨の日になると、部屋がなんとなく重たく感じる。
洗濯物が乾かないだけでなく、空気までどんよりしてくる。
そんな経験はありませんか?

実は、雨の日に感じる「空気のこもり」は気のせいではなく、
家の換気と湿度のバランスが崩れているサインなんです。

湿気と気圧が引き起こす「こもり空気」
雨が降ると、外気は湿度が高くなり、気圧が下がります。

その結果、家の中と外の空気の流れが滞り、
普段のように空気が自然に入れ替わらなくなってしまうのです。

湿った空気が滞留すると、カビ・ダニが繁殖しやすくなり、
アレルギーや臭いの原因にもつながります。

「雨の日は仕方ない」とあきらめている方も多いですが、
設計の工夫次第で、雨の日でも空気がこもらない家はつくれます。

ポイント① 空気の通り道をデザインする
すくわくハウスでは、まず「空気のルート」を設計します。
空気は“どこから入って、どこへ抜けるか”が重要。

たとえば、

低い位置の窓から新鮮な空気を取り込み、

吹き抜けや高窓から湿気を逃がす。

この高低差換気を意識するだけで、自然な空気の循環が生まれます。
窓を開けづらい雨の日でも、風が動く家は空気が滞りません。

ポイント② 換気システムを正しく整える
近年の住宅は気密性が高くなり、自然換気だけでは不十分です。
そのため、24時間換気システムを正しく機能させることが欠かせません。

特に見直したいのは「フィルターの清掃」と「風量バランス」。

ホコリが詰まっていたり、排気量が足りなかったりすると、
空気が入れ替わらず、湿気がこもりやすくなります。

換気は“設備任せ”ではなく、“整える意識”が大切です。

ポイント③ 自然素材の力を活かす
漆喰や珪藻土、無垢材などの自然素材には、湿気を吸ったり吐いたりする調湿機能があります。

雨の日に湿度が高くなっても、これらの素材が余分な湿気を吸収し、
乾燥した日に再び放出してくれる。

つまり、家自体が「呼吸するフィルター」として働くのです。

人工的に湿度を調整するのではなく、素材の力で空気をやわらかく保つ。
これが、すくわくハウスの設計哲学のひとつです。

まとめ ― 空気が整うと、気分も整う ―
雨の日でも空気がこもらない家は、
ただ快適なだけでなく、心まで軽くしてくれます。

空気の流れが整うと、湿気やにおいが減り、
家族の健康にも、暮らしのリズムにも良い影響を与えます。

「見えない空気をデザインする」――
それは、すくわくハウスが大切にしている家づくりの原点です。

家の性能やデザインだけではなく、
“空気の質”まで整えること。
それが、家族の健康と心を支える家づくりの原点だと、私たちは考えています。