家に導入するならどっち? 電気式サウナと薪サウナの特徴
自宅サウナを検討するとき、多くの方が最初に悩むのが
「電気式がいいのか、薪サウナがいいのか?」
という問題です。
どちらにも魅力があり、どちらを選ぶべきかは“目的”によって変わります。
ここでは、住宅設計の視点から、それぞれの特徴と選ぶ際のポイントを解説します。
1. 電気式サウナ:日常使いに最適な“実用型”
自宅サウナとして最も採用が多いのが電気式サウナです。
電気でストーブを温め、石を積んでロウリュも楽しめるため、
家庭でも本格的なフィンランド式サウナが再現できます。
●メリット
スイッチひとつで扱いやすい
帰宅後すぐ、10〜15分の短時間利用にも向いています。
温度管理が安定している
季節に左右されず、年中同じクオリティ。
住宅との相性が良い
換気計画さえしっかりすれば、安全性・施工性ともに高い。
ロウリュ可能(機種による)
じんわり湿度を上げる“気持ちよさ”も十分味わえます。
●デメリット
コストは薪よりやや高め(ランニング費用)
“炎の揺らぎ”という特別感はない
総合すると、
「毎日の疲れをリセットしたい」
「手軽に使えるほうがいい」
という方には、電気式がベストです。
2. 薪サウナ:五感を満たす“体験型サウナ”
薪サウナは、サウナ好きが憧れる“原始的な熱”。
薪ならではの柔らかい熱と、炎の揺らぎ、木の香りが合わさり、
とにかく“特別な体験”ができます。
●メリット
炎の熱が柔らかく、気持ちよさが格別
電気とはまったく違う深い温まり方。
“火を扱う特別感”がある
焚き付け→炎が育つ→ストーブが温まる、という工程そのものが心を整えてくれます。
庭サウナとの相性が最高
屋外に置く小屋サウナなら、薪サウナの魅力を最大限に引き出せます。
●デメリット
住宅地では煙・においの配慮が必須
設置位置が限られる(庭・離れ向け)
着火〜温まりまで時間がかかる
火の管理に多少の手間が必要
つまり、
「サウナを趣味として徹底的に楽しみたい」
「別荘のような非日常を味わいたい」
という方に向いています。
■結局どっちがいいのか?
住宅でのおすすめは“電気式サウナ”
理由はシンプルで、
毎日、安定して使えるサウナ=電気式だからです。
薪サウナは魅力的ですが、
住宅街の場合、煙やにおいの問題で設置に制限が出るケースが多く、
また気軽に使うというより“特別な日の楽しみ”になりがちです。
一方で電気式なら、
平日でもサッと入れる
手間が少ない
家族みんなで使いやすい
という「暮らしの一部になるサウナ」が実現します。
■ただし──庭が広いなら薪サウナを検討する価値はある
もし、
隣家との距離が十分ある
庭に独立した小屋を置ける
炎のある暮らしに憧れている
といった条件が揃っているなら、薪サウナは最高の選択になります。
“火のあるサウナ”は、人生の豊かさそのものを変えてしまうほどの魅力があります。
■まとめ
日常で使いたい → 電気式サウナ
非日常の体験を楽しみたい → 薪サウナ
サウナは設備ではなく、
「どんな時間を過ごしたいか」から逆算して選ぶもの。
暮らしを整えるためのサウナなのか、
人生を豊かにするためのサウナなのか。
そこを一度立ち止まって考えることで、
自分にとっての“最良のサウナ”が見えてきます。
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