日本の家に合うサウナはどれ?失敗しない選び方

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自宅サウナへの関心が高まる中で、
「日本の住宅事情に合うサウナはどれですか?」
という相談をいただくことが増えました。

サウナは“体験”そのものが目的ですが、
住宅に導入するとなると、スペース・動線・安全性・家族構成──
さまざまな要素が選択を左右します。

ここでは、住宅設計の視点から、
日本の家に最も馴染むサウナの選び方をお伝えします。

1. 日本の家には「電気式フィンランドサウナ」が最も相性がいい
結論からいうと、
多くの家庭に最も適しているのは 電気式ヒーター×ロウリュ可能タイプ です。

●その理由
スペースを取らない(1〜1.5畳で導入可)

温度・湿度の管理がしやすい

安全性が高い(火を使わない)

マンションや狭小住宅にも対応可能

日常使いしやすい手軽さ

特に日本の住まいは、ヨーロッパの住宅に比べて
水まわりがコンパクトにつくられるため、
「浴室横に組み込めるサイズ感」は非常に大きなメリットです。

また、ロウリュ可能な電気ストーブを選べば、
“本格的な熱さ”と“やわらかい湿度”の両方を楽しめます。

2. 遠赤外線サウナは「スペースと手軽さ」を優先する人に
遠赤外線(遠赤)サウナは、
機器自体がコンパクトで施工も簡単なため、
とにかく手軽に導入したいという方に向いています。

●メリット
設置しやすい

温度は低めで初心者にもやさしい

子どもや高齢者も使いやすい

ただし、

“サウナらしい熱さ”は弱い

大量に汗をかきたい人には物足りない
という傾向があります。

「短時間でポカポカ温まりたい」
そんなニーズにぴったりです。

3. ミストサウナは“バスルーム一体型”として最強
ミストサウナは、高温ではなく“湿度の力”でリラックスするサウナ。
日本の住宅では、浴室内にシステムとして組み込むケースが多く、
スペースを増やさずに導入できるという利点があります。

●メリット
美容・保湿効果が高い

呼吸がしやすく負担が少ない

浴室と一体化しやすい

一方で、“ととのう”感を求めるコアなサウナファンには、
やや物足りないかもしれません。

4. 薪サウナは条件が揃えば最高だが、住宅街では注意が必要
薪サウナは圧倒的に魅力的ですが、
一般的な住宅では導入のハードルが高め。

●理由
煙とにおいの問題

設置は庭が必要(特に都市部では難しい)

着火〜温まりまでの手間

防火距離・法規の確認が必須

ただ、
「庭が広い」「離れがある」「周囲との距離がとれる」
という条件が揃えば、
人生が変わるほどのサウナ体験が得られるのも事実です。

■失敗しないための“たった1つの基準”
サウナ選びで迷ったときは、
「日常でどれだけ使うか」
を基準にしてください。

平日夜にも使いたい → 電気式

手軽に温まりたい → 遠赤外線

バスタイムと一緒に使いたい → ミスト

週末に“特別な体験”をしたい → 薪

住宅は日常の器です。
毎日の暮らしの延長線で無理なく使えるサウナこそ、
“導入してよかった”と心から思える選択になります。

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