永遠の条件は存在しない、という前提

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土地探しをしていると、

「この条件なら、
 将来も安心ですよね」

そんな言葉を
耳にすることがあります。

 

日当たり。
眺め。
静かさ。
周囲の環境。

 

どれも、
大切な条件です。

 

でも、
設計を続けていると、
ひとつの前提に
立ち返ることがあります。

 

それは、

「永遠に続く条件は、
 存在しない」

 

という考え方です。

 

どんな土地も、
どんな環境も、
時間とともに
少しずつ変わっていきます。

 

日当たりは、
周囲の建て替えで
変わるかもしれない。

 

静かさは、
街の使われ方で
変わるかもしれない。

 

眺めは、
ある日突然
遮られることもあります。

 

それは、
悲観的な話ではなく、
ごく自然な現実です。

 

街が動き、
人が暮らし続ける限り、
条件は固定されません。

 

だからこそ、
「この条件があるから安心」
という考え方だけに
頼りすぎないことが
大切だと感じています。

 

設計では、

条件が変わっても、
家の中に
落ち着きが残るように、

 

外部に依存しすぎない
居場所をつくる。

 

変化を受け止められる
余地を残す。

 

そうした考え方を
重ねていきます。

 

永遠の条件を
探すのではなく、

 

変わることを
前提にした
暮らし方を
整えていく。

 

その方が、
結果として
長く安心して
住み続けられることが
多いように感じます。

 

条件は、
今を判断するための
材料にはなります。

 

でも、
未来を完全に
保証してくれるものでは
ありません。

 

永遠の条件は存在しない。

 

その前提に立つことで、
土地の見え方や、
家づくりの考え方は、
少しだけ
現実的で、
少しだけ
やさしくなるように
思います。

 

変わらないものを
探し続けるよりも、

変わっても
大丈夫な関係を
どうつくるか。

 

そこに目を向けることが、
これからの家づくりには
大切なのかもしれません。