相応しい住まいとは何か|新築注文住宅だけにとらわれない、暮らしを整える設計という考え方―リノベーション・中古住宅・分譲マンションという選択肢

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

相応しい住まいとは何か?

注文住宅だけが最適解ではない、

暮らしを整えるための

設計という考え方。

住まいのかたちは、ひとつではありません。
新築、リノベーション、中古住宅、

分譲マンション・テラスハウス。
そのすべての可能性を丁寧に見つめながら、
その人の暮らしにとって

本当に相応しい選択を導き出すこと。
それが、設計の出発点です。

住まいづくりのご相談をお受けしていると、

ある共通した前提に

触れることがあります。

それは、

「家を建てるのであれば注文住宅」

という考え方です。

確かに、

注文住宅は理想をかたちにする手段として、

とても魅力的な選択肢です。

ですが、

建築家として日々さまざまなご相談に

向き合う中で、

強く感じていることがあります。

それは、

注文住宅がすべての人にとっての

最適解ではないということです。

住まいの選択肢は、

本来もっと自由であるべきだと

考えています。

現在、住まいの「カタチ」は

多様化していますし、

暮しに関する価値観も同様です。

DINKsの考え方もありますし

パートナーの考え方、

家族の価値観も・・・・・・。

そのうえで、

いえづくりに関しても

・注文住宅として一から住まいをつくる

・移住も含めて土地探しから始める

・中古住宅を購入し、

 丁寧にリノベーションする

・分譲住宅や分譲マンションを選び、

 暮らしを整える

・状態のよい中古住宅を購入する

・トレーラーハウスや規格住宅を購入

・ホテル暮らしを続ける

それぞれに良さがあり、

それぞれに適した人と暮らしがあります。

〇関連blog
その土地、本当に“買うべきか”|奈良への移住・土地探しで後悔しないための建築家の視点と判断基準

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail797.html

〇関連blog
中古マンションリノベーションで後悔しないために|建築家が考える、暮らしを整える設計と“生活基準”から導く物件選び

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail801.html

ここで大切なのは、

「どれが優れているか?」

という比較ではなく、

どれが自分たちにとって

相応しいかという視点です。

「選ぶ」前に、「整える」という順序

情報が溢れる現代では、

住まいづくりもまた、

選択肢の中から

“正解らしきもの”を探す行為になりがちです。

しかし本来は選択の前に、

整えるべきものがあります。

暮らしの価値観や時間の使い方、

そして日々の

在り方そのものについてです。

どのような時間を大切にしたいのか?

どのような関係性の中で

暮らしたいのか?

どのような空間に身を置くことで、

心が整うのか?

それらが曖昧なままでは、

どれほど優れた住まいを選んだとしても、

どこかに違和感が残ります。

相応しさという静かな基準

「相応しい」という言葉には、

強い主張はありません。

けれども、

とても深くて本質的な

意味を持っています。

無理をしていないこと。

背伸びをしていないこと。

そして、自然に馴染んでいること。

住まいも同じです。

見た目の美しさや性能の高さだけではなく、

その空間が、

自分たちの暮らしに対して

寄り添っているかどうか。

そこにこそ、

本当の意味での豊かさが宿ります。

環境が、時間と関係性を整える

住まいは、

単なる器ではありません。

光の入り方、風の通り方、

視線の抜け、素材の質感、音の響き。

そうした一つひとつの要素が、

日々の心の状態に影響を与えます。

そしてそれは、

個人の感覚にとどまらず、

家族の関係性にも作用していきます。

人間関係に対して環境が

深くささるということ・・・・・。

会話が自然と生まれる距離感。

それぞれが心地よく過ごせる居場所。

干渉しすぎず、

孤立もしない絶妙なバランス。

住まいとは、

人の関係性を育てる環境でもあるのです。

時間の質を高める設計を

住まいづくりにおいて、

広さや設備に目が向きがちですが、

本当に大切なのは「時間の質」です。

朝、どのように光を迎えるのか。

帰宅したとき、

どのような空気に包まれるのか。

夜、どのような静けさの中で

過ごすのか。

その積み重ねが、

暮らしの満足度を大きく左右します。

そしてその質は、

間取りの数字や

パズル的なつくり方ではなく、

空間の設えによって生まれます。

注文住宅が相応しい場合と

そうでない場合・・・・・。

注文住宅は、

価値観を丁寧に反映できる

素晴らしい手法です。

一方で、

・多くの意思決定が求められる

・時間とエネルギーを要する

・理想と現実の調整が必要になる

といった側面もあります。

そのため、

すべての方にとって最適とは限りません。

場合によっては、

中古住宅を購入し、

必要な部分を整える方が、

より豊かな暮らしにつながることもあります。

あるいは、

分譲住宅やマンションを選び、

空間の質や使い方を丁寧に整えることも、

ひとつの美しい選択です。

住まいを設計する建築家の役割とは何か?

そういう意味での

建築家(建築士)の役割は、

単に建物をつくることではありません。

その手前にある、

暮らしの前提を整えること。

それが本質だと考えています。

価値観を整理し、

優先順位を明確にし、

言葉になっていない違和感を見つけていく。

その積み重ねの先に、

はじめて“相応しい住まい”が見えてきます。

家づくりは、

人生を整える行為だということ。

住まいは、

日々の時間を積み重ねる場所であり、

人生そのものに影響を与える存在です。

だからこそ、家づくりとは、

「何を建てるか」ではなく、

どのように生きていくかを

整える行為だと考えています。

もしこれから

住まいづくりを考えるのであれば、

焦って選択する必要はありません。

まずは、

ご自身の現状の暮らしに

目を向けてみてください。

そして人生を積み重ねるための

生活設計をイメージしてください。

その中にこそ、

本当に相応しい

住まいのヒントがあります。

やまぐち建築設計室では、

新築・リノベーション・中古住宅活用

インテリアコーディネートなど、

特定の手法にとらわれず、

暮らしにとっての最適解を

丁寧に考えるご相談を行っています。

間取りの前に暮らしを整える。

その一歩から、すべてが始まります。

〇関連blog
家づくりの本質とは何か|価値観を整え、人生を見直す設計という付加価値

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail758.html

‐----------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
ご連絡ください
------------‐-----------------------------