廊下を減らすかどうかは、最後に考えます。
家づくりでは、
「廊下はできるだけ少なくしたいです。」
というご要望をよくいただきます。
確かに、
廊下を減らせば、
その分リビングを広くしたり、
収納を増やしたりすることができます。
限られた面積を有効に使うという意味では、
とても合理的な考え方です。
でも私は、
廊下を減らすかどうかを、
最初には考えません。
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まず考えるのは、
そのご家族が、
家の中でどんなふうに過ごすのかです。
朝は、
家族みんな同じ時間に動くのでしょうか。
夜勤のある方はいらっしゃいますか。
小さなお子さんは、
早く寝るご家庭でしょうか。
家の中で、
静かに過ごしたい時間はありますか。
そんなことを考えていくと、
廊下の役割が少し変わって見えてきます。
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以前、ご相談いただいたご家族は、
「廊下はできるだけなくしたいです。」
とおっしゃっていました。
でも、お話を伺っていくと、
ご主人は夜勤があり、
帰宅するのは深夜になることが多いそうです。
小さなお子さんは、
少し物音で目が覚めやすいとのことでした。
その暮らしを想像すると、
リビングを少し広くすることより、
寝室まで静かに移動できる距離の方が、
そのご家族には大切でした。
結果として、
ほんの数歩の廊下を残す設計になりました。
完成してしばらくしてから、
「この廊下があって本当に良かったです。」
と話してくださいました。
私は、その言葉がとても嬉しかったことを覚えています。
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図面だけを見ると、
廊下は移動するための場所です。
でも、
暮らしの中では、
音をやわらげたり、
気持ちを切り替えたり、
家族の生活リズムを支えたりする場所にもなります。
だから私は、
廊下を「もったいない空間」とは考えていません。
そのご家族に必要な距離をつくる場所だと思っています。
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家づくりでは、
面積を増やすことも大切です。
でも、
どこに余白を残すのかも、
同じくらい大切だと思っています。
だから私は、
廊下を減らすかどうかは、最後に考えます。
そのご家族にとって心地よい暮らしが見えてきたとき、
廊下が必要かどうかの答えも、
自然と見えてくるように思っています。