窓の大きさより、気になるものがあります。
家づくりを考え始めると、
「窓は大きい方が明るくて気持ちいいですよね。」
というお話をいただくことがあります。
確かに、
大きな窓から光が入る空間は、とても魅力的です。
開放感もあります。
外とのつながりも感じられます。
でも私は、
窓の大きさを決める前に、
気になることがあります。
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その窓から、
何が見えるのでしょうか。
朝日でしょうか。
庭の木々でしょうか。
空でしょうか。
それとも、
お隣の家でしょうか。
窓は、
光を入れるためだけのものではありません。
毎日目に入る景色を切り取る場所でもあります。
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以前、ご相談いただいたご夫婦が、
「この窓は、もう少し大きくできますか。」
と聞かれたことがありました。
もちろん、
大きくすることはできます。
でも、
その窓の外には、
隣の建物が近くまで建っていました。
そこで私は、
少しだけ違うご提案をしました。
窓を大きくするのではなく、
座ったときに空が見える高さへ、
窓の位置を少し変えてみませんか、と。
完成してから伺うと、
奥様が、
「この窓から空を見る時間が好きなんです。」
と話してくださいました。
その言葉が、とても印象に残っています。
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窓は、
大きさだけでは決まりません。
どこにあるのか。
どんな景色を切り取るのか。
どんな時間に光が入るのか。
その積み重ねが、
心地よさにつながっていきます。
だから私は、
「大きな窓にしましょう。」
とは、
あまり言いません。
そのご家族が、
毎日どんな景色を見ながら暮らすのか。
そちらの方が、
ずっと気になるからです。
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設計では、
窓の寸法は図面に描けます。
でも、
その窓から見える景色や、
季節ごとに変わる光までは描くことができません。
だから私は、
窓を考えるとき、
いつも図面の外を想像しています。
窓の大きさより、
その窓から、どんな毎日が見えるのか。
私は、
そこを大切にしながら設計しています。