玄関を見ると、その家らしさが少し見えてきます。
家づくりのお話をしていると、
リビングやキッチンのことは、
たくさん話題になります。
でも、
玄関は最後の方になることが少なくありません。
広さはどうするか。
収納はどれくらい必要か。
そのくらいで終わってしまうこともあります。
でも私は、
玄関は、その家らしさが一番表れる場所の一つだと思っています。
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玄関は、
毎日必ず通る場所です。
「いってきます。」
「ただいま。」
そんな言葉が、
毎日交わされる場所でもあります。
お客様を迎える場所である前に、
家族を迎える場所なのです。
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以前、ご相談いただいたご夫婦が、
「玄関は普通でいいです。」
と話されていました。
でも、お話を続けていくと、
休日になると、
ご家族みんなで公園へ出かけたり、
キャンプへ行ったりすることが多いそうです。
お子さんは虫取りが好きで、
ご主人は釣りがお好き。
すると、
玄関はただ靴を脱ぐ場所ではありません。
泥のついた長靴を置いたり、
アウトドア用品をしまったり、
「今日は楽しかったね。」
と話しながら家へ入る場所になります。
そのご家族にとっての玄関は、
暮らしの始まりでもあり、
思い出の続きを受け止める場所でもありました。
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一方で、
別のご家族は、
玄関に季節の花を飾ることを楽しみにされていました。
帰宅して、
その花を見るだけで、
少し気持ちが切り替わる。
そんな時間を大切にされていました。
同じ玄関でも、
暮らし方が違えば、
必要な空間も変わってきます。
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私は、
玄関を設計するとき、
広さよりも先に、
そのご家族が、
どんな気持ちで家に帰ってくるのかを想像します。
家族が笑顔で帰ってくる家なのか。
静かに一息つきたい家なのか。
休日が楽しみになる家なのか。
その答えによって、
玄関のあり方も少しずつ変わっていきます。
だから私は、
玄関を見ると、
その家らしさが少し見えてくるような気がしています。
家づくりは、
部屋をつくることではありません。
そのご家族らしい「おかえり」がある場所をつくること。
玄関には、
そんな大切な役割があると私は思っています。