家づくりで、一番見ているのは人かもしれません。

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

「建築家は、どこを見て設計しているんですか。」

以前、そんな質問をいただいたことがあります。

 

土地でしょうか。

 

図面でしょうか。

 

光の入り方でしょうか。

 

もちろん、

どれも大切です。

 

でも、

もし一つだけ選ぶとしたら、

私が一番見ているのは、

人なのかもしれません。

 

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打ち合わせでは、

図面を見ている時間よりも、

ご家族の表情を見ている時間の方が長いことがあります。

 

この話になると笑顔になる。

 

少し考え込まれる。

 

お互いの顔を見ながら話される。

 

「それ、いいね。」

と自然に声が重なる。

 

そんな何気ない瞬間を、

私はよく見ています。

 

そこには、

図面には描けない、

そのご家族らしさがあるからです。

 

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以前、ご夫婦と打ち合わせをしていたときのことです。

 

間取りの話をしていても、

なかなか結論が出ませんでした。

 

ところが、

休日の過ごし方の話になった途端、

お二人とも楽しそうに話し始められました。

 

旅行のこと。

 

庭でバーベキューをしたこと。

 

お子さんと公園へ行ったこと。

 

その時間だけは、

図面を見ているときとは違う表情でした。

 

私はその様子を見ながら、

「ああ、このご家族が大切にしたいものは、ここなんだ。」

と思いました。

 

その日から、

設計の考え方が少し変わりました。

 

部屋をどうつなげるかではなく、

家族の時間をどうつくるか。

 

そこを中心に図面を描き始めたのです。

 

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設計は、

家をつくる仕事です。

 

でも、

家そのものが目的ではありません。

 

その家で、

誰が暮らすのか。

 

どんな時間を過ごすのか。

 

どんな笑顔が生まれるのか。

 

私は、

そんなことを考えながら設計しています。

 

だから、

図面を見ていても、

頭の中では、

そこに暮らすご家族の姿を思い浮かべています。

 

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家づくりは、

家を建てることではなく、

暮らしを形にしていくことだと思っています。

 

だから私は、

土地だけを見ているわけでも、

図面だけを見ているわけでもありません。

 

その家で暮らす人を知ることから、

設計は始まります。

 

家づくりで、一番見ているのは人かもしれません。

 

そのご家族らしい暮らしが見えてきたとき、

図面もまた、

自然とそのご家族らしい形になっていくのだと思っています。