「平屋にしたいと思っています。」
「平屋にしたいと思っています。」
最近、本当によくいただくご相談です。
雑誌やSNSでも平屋を見かけることが増えましたし、
「将来のことを考えると平屋がいいですよね。」
というお話を聞く機会も多くなりました。
そう考えられる方が増えているのも、自然なことなのかもしれません。
でも私は、このお話をいただくと、すぐには「平屋がいいですね。」とはお答えしないことが多いんです。
「どうして平屋にしたいと思われたんですか?」
そんなふうに、お聞きすることから始めています。
すると、ご家族によって理由は本当にさまざまです。
「階段がない方が安心だと思って。」
「家族との距離が近くなりそうで。」
「掃除が楽そうだから。」
「なんとなく憧れているんです。」
同じ「平屋にしたい」という言葉でも、
その背景は、一つではないように思います。
以前、ご相談いただいたご夫婦も、
最初は「平屋しか考えていません。」とおっしゃっていました。
そこで、
「平屋の、どんなところに魅力を感じられていますか。」
と、お聞きしてみました。
すると奥様が、
「子どもがどこにいても気配を感じられるのがいいなと思って。」
と話してくださいました。
その一言を聞いて、
もしかすると求められているのは、「平屋」という建物の形ではないのかもしれない、と思いました。
ご家族のつながりを感じられる暮らし。
それが本当に望まれていることなのかもしれません。
もちろん、
平屋だからこそ実現しやすい暮らしもあります。
階段がない安心感。
上下の移動が少ない生活。
庭とのつながり。
ワンフロアならではの心地よさは、確かにあるように思います。
一方で、
土地の大きさや周辺環境によっては、
二階建ての方が、そのご家族らしい暮らしになることもあります。
庭を広く残せたり、
周囲からの視線を避けながら明るさを取り入れられたり。
そんな可能性もあるからです。
ですから、
「平屋にしたいと思っています。」
と聞かれても、
私は「平屋がおすすめですね。」とは、お答えしないことが多いんです。
まず知りたいのは、
平屋で、どんな暮らしをしたいと思われているのか。
家族の気配を感じながら暮らしたいのかもしれません。
将来も安心して暮らせる家にしたいのかもしれません。
庭とのつながりを大切にしたいのかもしれません。
その願いが見えてくると、
平屋がいいのか、
二階建てがいいのかという答えも、少しずつ見えてくるように思います。
家づくりでは、
建物の形を決めることよりも、
その中でどんな毎日を過ごしたいのか。
私は、そこから一緒に考えていけたらと思っています。