「主人と意見が合わないんです。」

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「主人と意見が合わないんです。」

このご相談も、とても多いように思います。

 

間取りのこと。

 

予算のこと。

 

土地のこと。

 

家づくりが進むほど、

少しずつ意見が違ってくることもあります。

 

だから私は、このお話を伺っても、

「どちらかが譲った方がいいですね。」

とは思わないんです。

 

まずは、

「どんなところで意見が違われるんでしょう。」

そんなふうに、お聞きすることから始めています。

 

すると、お話を伺ううちに、

意外なことが見えてくることがあります。

 

「主人は書斎が欲しいと言っていて。」

 

「私はリビングを広くしたくて。」

 

一見すると、

まったく違う希望のようにも見えます。

 

でも、

もう少しお話を伺っていくと、

 

ご主人は、

「家で仕事をする時間が増えそうだから。」

 

奥様は、

「家族みんなで過ごせる時間を大切にしたいから。」

 

そんな理由を話してくださいました。

 

そのお話を聞いていると、

私は時々、

「もしかすると、意見が違うわけではないのかもしれませんね。」

とお伝えすることがあります。

 

欲しいものが違うのではなく、

大切にしたい時間が違うだけ。

 

そんなことも、少なくないように思うからです。

 

以前、ご相談いただいたご夫婦も、

打ち合わせの最初に、

「全然意見が合わないんです。」

と笑いながら話してくださいました。

 

でも、

一時間ほどお話を伺っているうちに、

お二人とも、

「家では、ゆっくりしたい。」

という思いは同じだということが分かってきました。

 

ご主人は、

一人で静かに過ごせる時間を。

 

奥様は、

家族みんなで安心して過ごせる時間を。

 

望まれていたものは少し違いましたが、

目指していた暮らしは、

それほど離れていなかったように思います。

 

もちろん、

最後まで意見が分かれることもあります。

 

それは、悪いことではないように思うんです。

 

違う人が一緒に暮らすのですから、

考え方が違うのは、とても自然なことです。

 

大切なのは、

どちらが正しいかを決めることではなく、

お互いが何を大切にしているのかを知ることなのかもしれません。

 

ですから、

「主人と意見が合わないんです。」

と聞かれても、

私は、すぐに解決策を考えることはあまりありません。

 

まず知りたいのは、

お二人が、それぞれどんな暮らしを望まれているのか。

 

安心して過ごせる家なのかもしれません。

 

趣味を楽しめる家なのかもしれません。

 

家族が自然に集まる家なのかもしれません。

 

その思いが少しずつ見えてくると、

意見を合わせるというより、

新しい答えが見つかることもあるように思います。

 

家づくりは、

図面をまとめることではなく、

ご家族の思いを少しずつ重ねていく時間なのかもしれません。

 

私は、そんな時間をご一緒できたらと思っています。