奈良で和モダンの注文住宅を建てたい方へ|和風になりすぎない家をつくる「余白・間・陰影」9つの日本の美意識と上質な設計の工夫

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

奈良で和モダンの注文住宅を建てたい方へ。

和風になりすぎない家をつくる「余白・間・陰影」

9つの日本の美意識と上質な設計の工夫

※和の要素を足すのではなく、余白・間・陰影を整える。
静けさとホテルライクな洗練、日々の暮らしやすさを重ねた和モダンの住まいを考える

「和モダンの家にしたい。」

そう考えて住宅会社や設計事務所の施工事例を見ていると、

格子、障子、畳、無垢の木、塗り壁、石、深い軒、間接照明。

さまざまな「和」を感じさせる要素が目に入ってきます。

どれも魅力的です。

けれど、それらを取り入れていけば、

思い描いている

上質な和モダンの住まいになるのでしょうか?

実は、そうとは限りません。

和を意識するあまり、

少し昔ながらの「和風住宅」に寄りすぎてしまう。

反対に、ホテルライクな雰囲気を強く求めることで

確かに整っているけれど、

どこか落ち着かない住まいになってしまう。

そんな難しさも、和モダンの家づくりにはあります。

では、和風になりすぎず、現代的で、

ホテルライクな洗練もあり、

それでいて毎日の暮らしが心地よい。

そんな和モダンの住まいは、

どのように考えればよいのでしょうか?

やまぐち建築設計室では、

その答えの一つが、

「和のものを足す」のではなく、

日本人が昔から大切にしてきた美意識を、

現代の暮らしへ丁寧に翻訳することにあると考えています。

今回は、侘び・寂び・粋・雅・幽玄・余白

間・奥ゆかしさ・もののあはれ。

この9つを手掛かりに、

奈良で考える上質な和モダン住宅について

掘り下げて書いてみたいと思います。

この9つは、

日本美学において正式に「9つの美意識」と

分類されているものではありません。

侘び、寂び、幽玄、粋、もののあはれなどは、

それぞれ異なる時代や文化の中で育まれてきた概念です。

今回はそこに、

住まいを考えるうえで大切だと感じる

「雅」「余白」「間」「奥ゆかしさ」を加え、

現代の住宅設計を考える9つの視点として整理しています。

和モダンの家が「和風になりすぎる」のはなぜなのか?

最初に、今回のコラムの着地点を

書いておきたいと思います。

上質な和モダン住宅をつくるうえで大切なのは、

和の要素をどれだけ使ったかではなく、

それらをどこまで使い、

どこで使わないかという「程度」を整えることです。

格子をつくる。

畳を敷く。

木の天井にする。

障子を使う。

石を貼る。

軒を深くする。

それぞれに魅力があります。

しかし、それらを全部一つの空間へ盛り込めば、

必ず上質になるわけではありません。

むしろ、何を見せるのか。

何を隠すのか。

どこへ光を入れるのか。

どこに陰影を残すのか。

どの素材を主役にするのか。

どこには、何も足さないのか。

そうした一つひとつの判断によって、空間の印象は大きく変わります。

そしてこれは、室内空間、

インテリアだけの話ではありません。

暮らしについても同じです。

家族がいつも一緒にいられることが、

すべての家庭にとって心地よいとは限りません。

家事動線が短ければ、必ず暮らしやすいとも限りません。

収納量が多ければ、必ず片付くわけでもありません。

大きな窓をつくれば、

いつもカーテンを開けて暮らせるとも限りません。

だからこそ住宅設計では、

人・物・光・風景・時間・家族の距離を整えることが大切になります。

ここに、昔から受け継がれてきた日本の美意識と、

現代の暮らしとの接点があるように思います。

1|侘び――「足さない」ことで見えてくる美しさ

「侘び」は、現在では「侘び寂び」という言葉で一緒に語られることが多いのですが、

もともとは寂びと同じ意味ではありません。

日本美学における侘びは、

簡素さや抑制、不完全さなどの中に見いだされる美と関係し、

茶の湯の文化とも深く結びついて発展してきました。

これを住まいへ置き換えて考えると、

「何かを足さなければ、美しくならない」という考え方から少し離れることだと思います。

〇関連blog ・コラム
禅・茶室・無の設計が導く住まい|余白と静けさで整う上質な暮らしを建築家が提案する意図

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail808.html

例えばリビングの一枚の壁。

石を貼る。

タイルを使う。

間接照明を入れる。

飾り棚をつくる。

大きなテレビボードを置く。

いろいろな方法があります。

けれど、ときには一枚の静かな壁だけを残し、

そこへ庭から入る光や木の影を映した方が、

その空間が美しく感じられることもあります。

玄関も同じです。

広いからといって、何かを置かなければならないわけではありません。

一輪の花。

一枚のアート。

奥に見える庭の緑。

そのくらいでよい場所もあります。

何かが少ないからこそ、

そこにある一つのものが、深く感じられる。

上質な住まいとは、たくさんのものがある住まいではなく、

本当に必要なものが、美しく残されている住まい。

「侘び」という感覚からは、そのような家のあり方が見えてきます。

2|寂び――完成した瞬間だけを美しくしない

「寂び」は、古くは寂しさや荒涼とした感覚を伴う言葉でしたが、

後に時間を経たものに生まれる風合いや落ち着き、美しい古色とも結びついてきました。

住宅は、完成した日に終わるものではありません。

むしろ、そこから暮らしが始まります。

木部が少しずつ色を深める。

石や塗り壁の表情が光によって変わる。

庭木が育つ。

家具にゆとりが生まれてくる。

子どもの成長とともに、家の使い方も変わっていく。

家族の時間が積み重なり、新築時にはなかった表情が生まれていきます。

だからこそ、素材を選ぶときにも、

「新品のときにきれいか」だけではなく、

「時間が経ったときにも好きでいられるか」という視点が大切です。

完成した時だけを美しくするのではなく、

5年後。

10年後。

20年後。

その家で時間を重ねるほど、その家らしくなっていく。

そうした時間まで設計の中に含めて考えることも、

長く愛着を持って暮らせる住まいにつながります。

3|粋――いいものほど、見せすぎない

「粋(いき)」は、江戸文化などを背景に育まれ、

近代には九鬼周造によって哲学的にも論じられた、

日本独特の洗練を表す概念です。

単なる華美とは違い、抑制やさりげなさを含む美意識として捉えられています。

住まいで考えるなら、

「デザインしました」と強く主張しない美しさに近いように思います。

例えば格子。

家のあらゆる場所に使うのではなく、玄関から見える場所だけに上品な佇まいとして使う。

間接照明も、

天井の至るところに設けるのではなく、必要な場所へ絞る。

表情が豊かで美しい石材を使う場合も、

面積を増やすのではなく、その素材が最も美しく全体が品よく見える場所を選ぶ。

良いものだからこそ、使いすぎない。

少し抑えることで、かえって印象に残る。

これは、ホテルライクな洗練と和モダンの静けさを両立するうえでも、

大切な感覚だと考えています。

4|雅――豪華さではなく「品」を整える

「雅(みやび)」という言葉から、華やかな平安文化を思い浮かべる方も多いと思います。

住まいでこの感覚を考えるなら、

単純に高価なものを増やすことではなく、

空間全体の品を整えることと捉えると分かりやすいと思います。

例えば、

天井と建具の高さをどう合わせるのか。

素材の色数をどこまで絞るのか。

家具の高さをどう整えるのか。

照明器具をどこまで目立たせるのか。

巾木や見切りといった、小さな部分をどのように納めるのか。

一つひとつは、写真だけでは気づきにくい部分です。

それでも実際にその場所へ入ると、

「なんとなく落ち着く」

「整って見える」

「品を感じる」

という印象につながります。

住宅では、その「なんとなく」の背景に、たくさんの設計判断があります。

目立つ一つを豪華にするより、空間全体の関係を丁寧に整える。

そうした積み重ねによって生まれる美しさも、上質な和モダン住宅には欠かせません。

5|幽玄――全部を見せないから、想像が広がる

「幽玄」は、日本美学の中でも奥深い概念です。

中世の和歌や能などと深く関わり、直接すべてを明らかにするのではなく、

その奥に感じられる深さや余情、想像によって広がる世界とも結びついてきました。

鴨長明による幽玄の説明には、

霧を通して秋の山を見るように、

明瞭には見えないからこそ想像の中で世界が深く広がる、

という趣旨の表現があります。

住宅にも、この考え方を応用できます。

玄関を開けた瞬間に、LDKまで全部見える。

それも一つの設計手法の価値です。

けれど、

正面には「障壁」のような、視界を塞ぐ存在感のある壁がある。

その脇から庭の緑が少しだけ見える。

数歩進むと、中庭が現れる。

さらに進むと、リビングの景色が開く。

そんな住まいの空間と印象の演出という考え方もあります。

景色を一度に全部見せない。

すると、実際の床面積以上に奥行きを感じることがあります。

格子越しの光。

障子を通した柔らかな明るさ。

深い軒の下から見る庭。

少し暗い場所の向こうにある明るい中庭。

「見える」と「見えない」の境界があることで、

その先を想像する余地が生まれます。

陰影とは、単に室内を暗くすることではありません。

光を美しく感じるために、必要な影を残すこと。

それも和モダン住宅を考える大切な設計の一つです。

6|余白――何もない場所にも、役割がある

「余白」という言葉は、住宅やインテリアでもよく使われるようになりました。

しかし、単に広い部屋をつくり、

家具を減らせば余白になるわけではありません。

やまぐち建築設計室が、住まいで考える余白は、

暮らしと視線が、少し休める場所。

ダイニングテーブルの周囲。

ソファと窓との間。

玄関から入ったときの視線の先。

廊下の突き当たり。

庭と室内との境界。

家具を置かない一枚の壁。

何も強く主張しない場所があるからこそ、

その隣にある家具やアート、木、石、庭が美しく見えることがあります。

そして余白には、もう一つ大切な役割があります。

それは、暮らしの変化を受け止められること。

家族構成は変わります。

子どもは成長します。

仕事の仕方も変わるかもしれません。

趣味や持ち物も変化します。

新築の時点ですべての場所の用途を決め切ってしまうと、

暮らしが変化したとき、

家の方が窮屈になることがあります。

だからこそ、ときには「使い切らない」という選択もあります。

余白とは、ぜいたくに余らせた面積という訳ではありません。

今の暮らしと、まだ見えていない未来の暮らし、

その両方を受け止める余地。

そのように考えると、間取りの見え方も変わってきます。

7|間――部屋の広さではなく、人と人との「距離」を考える

日本建築を語るとき、「間(ま)」という言葉もよく使われます。

けれど、住まいにおける「間」は、

単純な空きスペースではないと考えています。

夫婦の間。

親子の間。

来客との間。

キッチンとダイニングの間。

室内と庭の間。

生活感を見せる場所と隠す場所との間。

つまり、距離感の設計です。

例えばLDK。

料理をする人。

ソファで本を読む人。

ダイニングで仕事をする人。

庭を眺める人。

家族全員が同じ場所で同じことをしていなくても構いません。

それぞれ別のことをしながら、

なんとなく相手の気配を感じる。

声を掛けようと思えば掛けられる。

でも、一人でいたいときは少し離れられる。

そんな距離があります。

家族が「つながっている家」は魅力的です。

けれど、人生には「喜怒哀楽」の時間があり、

つながり続けなければならない家になってしまうと、

時には落ち着けないこともありますし、苛立ちにつながる事もあります。

つながることと、離れること。

その両方を許すこと。

間取りを考えることは、部屋を並べること以上に、

家族にとって心地よい「間」を考えることなのだと考えています。

8|奥ゆかしさ――一度にすべてを見せない住まい

「奥ゆかしい」という言葉には、

現在では控えめで慎み深い、といった意味があります。

これを住宅へ置き換えるなら、

一目で家のすべてを語り切らない事と考えることもできます。

道路から室内が全部見えない。

玄関を開けてもLDKが直接見えない。

庭も、一つの大きな窓から全部を見せるのではなく、

玄関からは坪庭。

ダイニングからは一本の木。

リビングからは庭全体。

浴室からは空。

というように、場所ごとに景色を変える。

同じ敷地でも、

切り取り方によって何種類もの風景をつくることができます。

そしてこれは、見た目だけの話でもありません。

特に住宅地では、

外からの視線をどう整えるかが、

実際の暮らしやすさに大きく影響します。

大きな窓をつくったのに、一日中カーテンを閉めている。

それでは、窓の大きさを十分に生かせません。

必要な場所を閉じる。

視線をずらす。

庭や壁を介在させる。

そのうえで、安心して開ける場所をつくる。

閉じる場所があるからこそ、心から開ける場所が生まれる。

これも、現代の和モダン住宅に必要な「奥ゆかしさ」の一つだと思います。

9|もののあはれ――変わるからこそ、美しい

「もののあはれ」は、日本美学を代表する概念の一つです。

時代によって意味は変化してきましたが、

物事の移ろいや儚さに触れたときに生まれる深い感情や感受性と関わり、

本居宣長によって『源氏物語』を読み解く重要な概念としても論じられました。

住宅で考えるなら、

季節や一日の時間によって、家の表情が変わること。

春に芽吹く木。

夏の深い緑。

秋の紅葉。

冬の枝越しに入る低い陽射し。

朝と夕方で変化する壁の影。

雨に濡れた石。

障子に映る木々の影。

夕暮れとともに少しずつ暗くなる庭。

どれも、同じ瞬間は二度とありません。

だからこそ美しい。

一年中まったく同じ表情の家にするのではなく、

季節、天候、時間によって表情が変わる家。

そのためには、庭を建物完成後の「外構」としてだけ考えるのではなく、

できるだけ建築と一緒に考えておきたいと思います。

どこへ木を植えるのか。

その木を、どの窓から見るのか。

朝に見るのか。

夕方に見るのか。

ソファから見るのか。

食卓から見るのか。

そう考えていくと、窓は単なる採光のための開口ではなくなります。

暮らしの中に、季節と時間を取り込む額縁になります。

和モダンとホテルライクは両立できるのでしょうか?

これは、ご相談の中でも比較的よく出てくるテーマです。

結論から言えば、和モダンとホテルライクは両立できます。

ただし「和を50%、ホテルを50%」

という足し算で考えるものではありません。

ホテルライクな住まいに魅力を感じる理由を考えてみると、

整った視界。

生活感を抑えた収納。

素材や色の統一感。

照明による落ち着き。

非日常を少し感じられる静けさ。

といったものがあります。

これは、余白、間、陰影、奥ゆかしさ、粋、

といった日本的な感覚とも、意外によく重なります。

重要なのは「何を使えばホテルライクになるか」なのではありません。

その場所で、どんな気持ちになりたいのか?

そこから考えることです。

石張りの壁がなくても、ホテルライクな住まいはつくれます。

格子がなくても、和モダンはつくれます。

畳がなくても、日本的な静けさを感じる空間はつくれます。

形を真似るのではなく、

その奥にある心地よさを、自分たちの暮らしへ翻訳する。

そう考えた方が、流行だけに左右されにくい住まいになると思います。

〇関連blog・コラム
美しいだけでは終わらない住まい|余白の意味を設計する、侘び寂びと禅が導く“本質的に心地よい和モダン住宅”と奈良の建築家の設計思想

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上質な家は「高価なものの数」では決まらない

注文住宅を考えていると、

「高級感のある家にしたい」という言葉もよく耳にします。

もちろん、素材そのものの質も大切です。

けれど、本当に心地よい住まいを考えていくと、

価格やブランド名だけでは説明できない部分があります。

一枚の壁をどこに残すのか。

一本の窓から何を見るのか。

天井をどこで下げ、どこで開放するのか。

家具の高さをどう整えるのか。

光をどこまで入れるのか。

夜にどのくらい暗さを残すのか。

生活用品をどこへ収めるのか。

玄関へ入った瞬間、最初に何を見せるのか。

こうした判断が積み重なることで、

その家にしかない「品」が生まれます。

だからこそ住まいを考えるときには、

間取り、窓、庭、照明、収納、家具、インテリア。

それぞれを別々に考えるのではなく、

一つの暮らしとして整えることが大切だと考えています。

奈良で和モダンの家を建てるなら、その土地にある「風景」から考える

和モダン住宅は、建物だけで完成するものではありません。

その土地の周辺環境も、住まいの一部になります。

例えば、住宅が比較的密集した場所では、

隣家や道路からの視線をどう整えながら、光や庭を取り込むのか。

一方で、山並みや田園、既存の樹木などが身近な場所なら、

その景色のどこを切り取り、室内へ取り込むのか。

奈良県内でも、北和、中南和・奥吉野と南北に地域差が大きいことが特徴の奈良県。

敷地条件の差も大きく異なります。

奈良市や生駒市などの住宅地。

橿原市、桜井市、香芝市、葛城市、大和郡山市、北葛城郡、生駒郡など、それぞれの敷地や周辺環境。

そして、明日香村、高取町、吉野郡など、風景や地形との関係が住まいの魅力になりやすい地域。

地域名だけでは、設計の答えは決まりません。

同じ市町村の中でも、

道路の位置。

隣家の建ち方。

高低差。

方角。

既存樹木。

遠くに見える山々・・・・・。

それぞれ違います。

ですから、

「南側だから大きな窓」

「和モダンだから中庭」

「高級住宅だから大開口」

という一つの公式に当てはめるのではなく、

この場所なら、どこへ開けば心地よいのかという事柄を考えます。

どこから光が入るのか。

何が見えるのか。

反対に、何を見せたくないのか。

どの風景を残すのか。

その窓の前で、家族はどんな時間を過ごすのか。

敷地を読むことは、

間取りを考える以上に大切な設計のプロセスです。

やまぐち建築設計室の現在のブログ・コラムでも、

間取りだけでなく、

高台の土地、庭、中庭、家具、収納など、

暮らしと周辺環境を一体で扱う記事を継続的に蓄積しています。

「和モダンにしたい」より先に考えておくべきこと。

ここまで、9つの美意識について書いてきました。

けれど、これから家を建てる方が、

「侘びを取り入れよう」「幽玄を表現しよう」などを考える必要はありません。

もっと大切なのは、

自分たちは、その家でどんな時間を過ごしたいのか?

ということです。

朝、庭を眺めながらゆっくりコーヒーを飲みたい。

仕事から帰った瞬間、気持ちを切り替えられる場所が欲しい。

休日には友人を招いて食事を楽しみたい。

夫婦で過ごす時間も、それぞれ一人で過ごす時間も大切にしたい。

車、アート、家具、器、本。

これまで大切にしてきたものと、これからも心地よく暮らしたい。

家事は捗るように改善したい。

でも、効率だけを追い求めた家にはしたくない。

ホテルのように整っていてほしい。

けれど、家族が緊張するような家にはしたくない。

そうした一見ばらばらに見える希望の中に、

その人らしい住まいを考えるための手掛かりがあります。

和モダンとは、和を足していくことではなく「自分たちに必要なものを残すこと」

「和モダン」という言葉から家づくりを始めると、

格子、障子、畳、木、石、塗り壁、深い軒、

など「何を取り入れようか」と考えたくなると思います。

けれど、その前に少し考えることがあります。

何を見せたいのか。

何を隠したいのか。

どこで家族がつながりたいのか。

どこでは一人になりたいのか。

どんな景色を家の中へ取り込みたいのか。

どんな光の中で朝を迎えたいのか。

帰宅したとき、どんな気持ちになりたいのか。

そして、何も置かない場所を、どこに残したいのか。

和モダンとは、

和のものをたくさん足していくことではなく、

自分たちにとって本当に心地よいものを選び、丁寧に残していくこと。

やまぐち建築設計室では、そのように考えています。

侘び。寂び。粋。雅。幽玄。余白。間。奥ゆかしさ。もののあはれ。

それぞれ背景の異なる言葉ですが、住まいへ置き換えて考えると、

「すべてを満たすことだけが、豊かさではない」という感覚が見えてきます。

たくさんあることより、選ばれていること。

ただ明るいことより、光を美しく感じられること。

ただ広いことより、自分の居場所があること。

何でも見えることより、見たい景色が見えること。

効率だけを追い求めるより、そこに長くいたくなること。

そうした一つひとつの積み重ねが、

暮らしやすさと美しさのどちらかを諦めない、

上質な和モダンの住まいにつながるのだと思います。

自分たちらしい和モダンの住まいを考え始めた方へ

「和モダンが好きだけれど、具体的なイメージまでは決まっていない。」

「施工事例をたくさん見ているうちに、逆に自分たちが何を求めているのか分からなくなってきた。」

「ホテルライクな美しさと、毎日の暮らしやすさを両立したい。」

「土地は決まっているけれど、この土地の魅力をどう住まいへ生かせばよいのか分からない。」

そういう段階でも、整理できることはたくさんあります。

むしろ住まいづくりでは、

まだ間取りを決めていない時期だからこそ、考えられることがあります。

自分たちが本当に心地よいと感じる住まいは、

最初から明確な言葉になっているとは限りません。

やまぐち建築設計室では、間取りやデザインを決める前に、

今の暮らしで感じていること。

これから大切にしたい時間。

好きな場所。

好きな家具や素材。

家族それぞれの過ごし方。

そして、これから先の暮らし。

そうしたお話を伺いながら、まだ言葉になっていない希望を整理するところから、

住まいづくりを考えています。

和モダン。

ホテルライク。

数寄屋の趣。

庭とのつながり。

そのどれか一つのスタイルにご家族を当てはめるのではなく、

そのご家族にとって、本当に心地よい暮らしは何なのか?

そこから住まいを考えていく。

「まだ具体的ではないけれど、一度、自分たちの考えを整理してみたい。」

そう思われた段階から、

予約制の個別相談でお話を伺っています。

家を建てることを決めるための相談だけではありません。

これからどんな家で、どんな時間を重ねていきたいのか。

その答えを探し始めることも、

住まいづくりの大切な第一歩だと考えています。

今の住まいの問題と、

これから考えられる選択肢を

丁寧に見つめ直してみませんか?

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〇関連blog・コラム
家づくりは「色眼鏡」を外すことから。 和モダンの設計思想で考える、間取りと環境が心を整える住まい

https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail693.html

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