「パントリーは広い方がいいですよね?」

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「パントリーは広い方がいいですよね?」

キッチンのお話をしていると、こんなご質問をいただくことがあります。

 

食品のストック。

 

飲み物。

 

調味料。

 

お米。

 

非常食。

 

ホットプレートやカセットコンロ。

 

考えてみると、キッチンまわりには置いておきたいものがたくさんあります。

 

「あとから収納が足りなくなるのが嫌なので、できるだけ広くしておきたいです。」

そう思われるのも自然なことかもしれません。

 

でも私は、

「広い方が安心ですよ。」

とは、すぐにはお答えしないことが多いんです。

 

まず、

「普段、買い物はどれくらいの頻度でされていますか?」

そんなことをお聞きしてみます。

 

毎日、必要なものを少しずつ買うご家庭もあります。

 

週末に一週間分をまとめて買うご家庭もあります。

 

お米や飲み物を箱で買う方もいれば、

ほとんどストックを持たない方もいます。

 

料理の仕方も違います。

 

調味料をたくさん使う方。

 

保存食をつくる方。

 

冷凍食品を多く使う方。

 

キッチン家電をいくつも使い分ける方。

 

そう考えると、

必要なパントリーの大きさは、

家族の人数だけでは決めにくいんですよね。

 

以前、ご相談いただいたご家族も、

「できれば三畳くらいのパントリーが欲しいです。」

とおっしゃっていました。

 

そこで、

「そこには何を置く予定ですか?」

とお聞きしてみました。

 

食品のストック。

 

飲み物。

 

お米。

 

あとはキッチン家電。

 

そんなお話でした。

 

さらに、

「買い物はどれくらいの頻度でされていますか?」

と伺うと、

「スーパーが近いので、二、三日に一度くらいですね。」

とのこと。

 

食品も、

それほど大量に買い置きすることはないそうです。

 

では、どうして三畳くらい欲しいと思われたのか。

 

もう少しお話を聞いてみると、

「キッチンに物が出ているのが嫌なんです。」

という言葉が出てきました。

 

そこで初めて、

少し違うことが見えてきました。

 

欲しかったのは、

大量の食品を収納する場所というより、

キッチンをすっきり保てる場所だったんです。

 

それなら、

広いパントリーをつくることだけが答えではないかもしれません。

 

毎日使う家電は、

扉を開ければすぐ使える場所へ。

 

食品のストックは、

量に合わせた棚へ。

 

あまり使わないものは、

別の収納へ。

 

そうやって分けて考えると、

大きな部屋を一つつくらなくても、

使いやすくなることがあります。

 

反対に、

週末にまとめ買いをして、

飲み物や食品を箱単位でストックするご家庭なら、

ある程度の広さがあった方が使いやすいかもしれません。

 

つまり、

「広い方がいい」ではなく、

何を、どれくらい置くのか。

そこから考えた方がよさそうです。

 

もう一つ、

私は料理の仕方もお聞きすることがあります。

 

例えば、

「料理をしているとき、よく使うものは何ですか?」

 

毎日使う調味料まで、

少し離れたパントリーへ取りに行くのでは、

収納量は増えても使いにくくなるかもしれません。

 

反対に、

週に一度しか使わないものなら、

キッチンの一番使いやすい場所に置く必要はないでしょう。

 

収納は、

たくさん入ることだけでなく、

使う場所と、しまう場所の距離も大切なんですよね。

 

ですから、

「パントリーは広い方がいいですよね?」

と聞かれたとき、

私は広さを決める前に、

普段の買い物や料理について聞いてみたいと思っています。

 

何日分を買うのか。

 

どんなものをストックするのか。

 

料理中に何をよく使うのか。

 

そして、

なぜパントリーが欲しいと思ったのか。

 

そこまで見ていくと、

必要なのは大きなパントリーなのか、

キッチンの近くにある使いやすい収納なのか、

少しずつ見えてきます。

 

パントリーの広さを考えることは、

収納の面積を決めることだけではありません。

 

そのご家族が、食べることや料理とどう付き合っているのかを、間取りに置き換えていくこと。

私は、そんな普段の暮らしのお話から、一緒に考えていけたらと思っています。