「子どもが勉強する場所は、リビングがいいですか?」

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「子どもが勉強する場所は、リビングがいいですか?」

家づくりの打ち合わせで、こんなご質問をいただくことがあります。

 

リビングやダイニングで勉強する子は多い。

 

親の目が届く。

 

分からないことがあれば、すぐ聞ける。

 

そんな話を聞いて、

「子ども部屋に机を置くより、リビングに勉強する場所をつくった方がいいですよね?」

と聞かれることがあります。

 

そんなとき私は、

「リビング学習がおすすめですよ。」

とは、すぐにはお答えしないことが多いんです。

 

まず、

「今、お子さんはどこで何をしていることが多いですか?」

と、お聞きしてみます。

 

子どもといっても、

過ごし方はそれぞれ違います。

 

家族のいる場所で宿題をする子。

 

少し静かなところの方が集中できる子。

 

宿題はダイニングでするけれど、

本を読むときは一人になりたい子。

 

床にノートを広げる方が好きな子もいるかもしれません。

 

それに、

小学生のときと中学生になってからでは、

過ごし方も変わっていきます。

 

だから、

「子どもはここで勉強するもの。」

と最初から場所を決めてしまうより、

その子が今、どんなふうに過ごしているのか。

そこから考えてみてもいいように思います。

 

以前、ご相談いただいたご家族も、

リビングにスタディカウンターをつくりたいとおっしゃっていました。

 

「子どもには、ここで宿題をしてもらおうと思っています。」

とのことでした。

 

そこで、

「今はどこで宿題をしていますか?」

とお聞きしてみました。

 

すると、

「ダイニングテーブルですね。」

という答えでした。

 

「では、専用のカウンターがあったら、そちらへ移りそうですか?」

と伺うと、

奥様が少し考えて、

「……たぶん、移らない気がします。」

と笑われました。

 

理由を聞いてみると、

お子さんは宿題をしながら、

時々お母さんに話しかけるそうです。

 

学校であったことを話したり、

分からないところを聞いたり、

宿題とは関係のない話をしたり。

 

その子にとってダイニングは、

単に勉強する場所ではなく、

家族のそばにいながら、自分のことをする場所だったのかもしれません。

 

そう考えると、

必要なのは専用のスタディスペースとは限りません。

 

ダイニングテーブルで勉強するなら、

近くに教科書や文房具をしまえる場所があった方が便利かもしれません。

 

少し集中したいときのために、

リビングの端に小さな居場所をつくる方法もあります。

 

あるいは、

成長したときには自分の部屋でも勉強できるようにしておく。

 

一つの場所に決めるのではなく、

いくつか選べるようにしておくことも考えられます。

 

もちろん、

リビング学習が合うお子さんもいると思います。

 

ただ、

リビングに机をつくれば勉強するようになる、

というわけではないんですよね。

 

間取りでできるのは、

勉強させることではなく、

その子が過ごしやすい環境を用意することなのかもしれません。

 

家族の気配がある方が落ち着くのか。

 

静かな方が集中できるのか。

 

その日の気分によって場所を変えたいのか。

 

そんな違いもあります。

 

ですから、

「子どもが勉強する場所は、リビングがいいですか?」

と聞かれたとき、

私はまず、

「どこで勉強させたいか」より、「その子は家でどう過ごしているのか」。

そこを一緒に見てみたいと思っています。

 

勉強する。

 

本を読む。

 

絵を描く。

 

家族と話す。

 

一人になる。

 

子どもの暮らしも、大人と同じように一つではありません。

 

そして、その過ごし方は成長とともに変わっていきます。

 

だからこそ、

今の使い方だけを固定するのではなく、

その子が自分で居場所を選べる余地を残しておくこと。

そんな視点も持ちながら、子どもの居場所を一緒に考えていけたらと思っています。