外装改修工事。雨漏れ跡にご注意(2)

前回の出窓改修の建物です。
外壁が総タイル張りのため、遠目の目視点検ではことの重大さが判らなかったバルコニーの漏水です。
上裏には漏水跡があります。
設計図書にこの部分の図面が無かったため、外階段と同じく鉄骨柱とデッキプレートと考えていたのですが、開けてビックリ木構造でした。

開けてみると、下地合板、床パネル側枠、根太まで腐食が進んでいました。
点検のためバルコニーに乗っていたのですが、防水下地のセメント板とタイル下地のモルタルで床が抜けづにすんでいたことがわかりました。

柱のパネル枠も腐っており、タイル下地のセメント板で床を支えています。
外壁を間近に見ると、パネルのずれでタイル目地の開きなどがあります。

今後15年を見据えた改修のため、補修ということで図面を作成し、解体で変形が起きぬように補強柱をたてて作業を進めます。

構造の腐食部を取り替えていきます。
床パネル側枠の既存部との接合は、構造ビスと構造用接着剤併用です。
バルコニー長辺部の側枠は補助枠として2本、取替部の2倍の長さで加えました。
端部は2本まるまる新設です。
既存防水セメント板下地は勾配があるため、下地合板を密着させ水平根太の両側に下地合板の受木を取り付けます。

梁の矩部(直角部)は金物で補強します。

水平剛性(揺れの変形を防ぐ)のために床側板と根太に構造用合板面材打ち付けとします。漏水がないか点検できる開口をドレイン下部に設けました。

既存柱は構造にはならないため、仮設柱に代わる柱は必要です。
単管パイプの強度が構造利用できるため、基礎をコンクリートとし柱としました。

漏水箇所の特定も必要でした。
よくあるドレイン周りからの漏水はありませんでした。
梁への漏水はバルコニー内壁の隙間、下地合板のほぼ全体に水が回っているのは既存FRP防水(図面記入)の不具合と考え、隙間埋めと防水改修を行いました。
防水はウレタン防水10年保証です。


外壁の変形による目地の開き箇所もシーリング打ちを行いました。

木造の漏水はとても怖いということを改めて感じました。
美観を変えず、経済的な改修工事を行うことが出来ました。
このような漏水を発見した場合、対応はまちまちです。
カビを取り、塗装で終わられる場合もあるでしょう。
外装改修は塗装店、リフォーム店、建築工事店、設計者に相談という選択肢があります。
定期の点検、改修は住まいの見直しの良い機会です。
私どもは住まいの点検から改修まで、長期維持管理を考えた経済的なご提案をいたします。