建築条件付き宅地を買う際には同時に建物の建築請負契約してはいけない
建築条件付き宅地とは?
建築条件付き宅地とは土地の売主または売主の指定する建築業者と建築請負契約を結ぶことを条件に販売している宅地のことです。
不動産業者が土地を販売して、提携している建築業者と契約することを条件にしたり、建築業者が自社と契約する条件で土地を販売している場合があります。
建物の工事費でも利益をえることができますので、土地の価格は建築条件がついていないものに比べて割安になっている場合が多いです。
建築条件付き宅地として販売するための3つの条件
建築条件付き宅地は独占禁止法で禁止している抱き合わせ販売に似ています。
建築条件付き宅地の場合、打ち合わせの期間が十分に取れず、業者主導で契約が進んでしまうことが多いので、私としては建築条件付き宅地は禁止して欲しいと思っております。
しかし、下記の3つの条件をつけた場合は独占禁止法に抵触しないそうです。
なので、建築条件付宅地として販売する場合、契約書には必ず下記のような条件が欠かれているはずです。
・契約で決めた期間内に建物の建築請負契約が成立する事を停止条件として土地売買契約を締結すること
・建築を請け負う業者は売主またはその代理人である。
・建築請負契約が締結できなかった場合は全額返金すること
建築条件付き宅地の購入の流れ
一般的な流れとしては、下記のようになります。
1、土地の売買契約を結ぶ
2、住宅の仕様や間取りなどを打ち合わせする
3、合意に達したら建築請負契約を結ぶ
2の段階で十分に打ち合わせして、間取りや仕様などに納得してから、建築請負契約を結ぶことをオススメします。
宅地の売買契約と建物の建築請負契約を同時に結ぶデメリット
宅地の売買契約と建物の建築請負契約を同時に結ぶと下記のようなデメリットがあります。
・契約してからの打ち合わせだと、業者主導で話が進んでしまいがち。
・打ち合わせの段階でプランや仕様が気に入らなかった場合、解約することになるがすでに建築請負契約を結んでいる場合は違約金などが発生する可能性が高い。
建て主側にとってはメリットはひとつもありません。
不動産業者・建築業者の手口
不動産会社・建築会社が同時に契約を結ぼうとする場合は下記のような事を言うようです。
「建築条件付き宅地といっても建売住宅みたいなものですから・・・」
「住宅ローンの手続きをするためには建築請負契約書が必要なので・・・」
「うちではいつもそうしております」
「内容はこれから打ち合わせして変更できますから・・」
業者から言われてしまうと「そんなものなのか・・・」と契約してしまう方も多いようです。
宅地と建物の契約を同時に結ぶことは業者側にはメリットがありますが、建て主側には特にメリットはありませんので、ご注意ください。