前面道路が細い土地を買う際の注意点

ユーザー 建築家紹介センター 仲里 実 の写真

前面道路が細い土地を買う場合は前面道路による容積率の制限に注意してください。
 

容積率とは?

 
容積率とは、「建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合」です。
容積率には都市計画による容積率と前面道路による容積率があり、どちらか低い方の容積率が適用されます。
例えば100m2の土地で容積率100%の場合は建物の延べ床面積は100m2を超えることができません。
 

都市計画による容積率

 
指定容積率と呼ばれることもあります。
都市計画によって決められた容積率です。
土地の広告にも必ず記載されています。
 

都市計画による容積率の調べ方

 
容積率はその地域の役所の都市計画課などで調べることができます。
都市計画課に行って、「都市計画図を閲覧したい」というと、無料で見せていただけます。
最近では、都市計画図をネットで見られるようにしている自治体もあります。
 
都市計画図では一般的に下記のように表示されています。
 

容積率

上の数字が容積率
下の数字が建ぺい率
を表しています。
 
建ぺい率は今回の内容に関係ないので説明は省略します。
 

前面道路による容積率の制限

 
しかし、気をつけて欲しいのは、前面道路が12m以下の場合は、前面道路の幅によって容積率が制限されることです
基準容積率と呼ばれることもあります。
不動産業者が詳しくない場合、広告にも記載されていない場合があります。
 
原則として、前面道路が12m以下の場合、前面道路の幅員に応じて下記の計算式で制限されます。
 
住居系の地域
前面道路幅員(m) x 4/10
 
その他の地域
前面道路幅員(m) x 6/10
 

容積率の計算例

 
例えば下記の場合
 
第一種住居地域
土地面積は50m2
都市計画による容積率は200%
前面道路は4m
 
前面道路による容積率は
4m x 4/10 = 1.6 →160%
 
前面道路による容積率のほうが低いので容積率は160%になります。
 
100m2の家が建てられると思って土地を購入したら、80m2の家しか建てられなかった・・・という事にもなりかねません。
 

重要事項説明の際は注意

 
不動産業者からちゃんと説明を受けて内容を理解した上で購入する場合は問題ありません。
広告には掲載されてない場合もあります。
重要事項説明の際も契約の直前に簡単な説明で、捺印を求められる場合もあります。
 
重要事項説明書はできるだけ事前にもらっておいて、よく理解した上で捺印するようにしてください。
 
細かい規定や地域の違いでこのページに書いた計算式が当てはまらない場合もあリます。
前面道路が12m以下の場合は、必ず建築士に依頼して、役所などで調べてもらってから購入することをオススメします。