平屋

ユーザー 大島功市建築研究所 一級建築士事務所 大島功市 の写真

私は最近、平屋って良いなと思うことがよくあります。
その都度色々な条件があるのでなかなか実現するのは難かったりするのですが…
今回はそういう自分の気持ちも合わせて、事例を交えながら平屋についてお話したいと思います。

私は東京都と茨城県に拠点を持ち仕事をさせて頂いてますが、まず東京都の中の都心部のような場所で平屋をつくるのはなかなか難しいです…それはまず広い敷地での計画が珍しいことにあります。

建築の計画には必ず、建蔽率という縛りがあります。
建蔽率とは、土地に対して、どのくらいの面積の建物を建ててもいいのかを表す数値です。
例えば、100坪、建蔽率50%の土地があったとします。 「100坪、建蔽率50%」とは、どういう意味なのかというと、土地に対して、100坪の50%の50坪分の「面積」の建物を建てることができるという意味です。
合わせて、平屋というのは建蔽率と延床面積が同じになるので、ある程度のボリュームがある敷地でないと一般的な35~40坪ぐらいの家は建てらないということになります。
逆に考えれば、取り上げたケースの場合、50坪の家を建てるためには100坪の敷地が必要だということですから…

現在、茨城県で土地探しからお付き合いしているクライアントご家族には平屋をお薦めしています。
地方のある程度余裕がある敷地の場合は平屋の可能性が広がるからです。

数年前に設計させて頂いた”川越増形の家”も敷地に余裕があったのと…最初は2階建ての希望でしたが、80歳半ばのおばあちゃんが住む家でもあったので、平屋を薦めさせて頂きました。

平屋のメリットはやはり究極のバリアフリーだということです。
ワンフロアで日々の生活が完結するということは、若い時から年を重ねた時まで…また万が一体が不自由になった時の対応…等々の生活のしやすさ、融通性があるということなのです。
2階、3階よりも基礎のお金はかかりますが…長い生活の中で必ずそれ以上の効果を発揮すると信じてます。

もしも考えられるとしたら…自分たちがより長く住める家を目指して…床面積を減らしてでも平屋の可能性を探ってみてはいかがでしょうか(^^ゞ

川越増形の家

川越増形の家