狭小地の料理法

ユーザー 株式会社スタジオ・ノア 森 信人 の写真

色んな狭小地で建ててきましたが代表的なもの2件を紹介致します。
ひとつは敷地25.33㎡(7.7坪)三角形に地下1階地上3階 RC造です。

1階には駐車場を確保しているために建物は2本足で立っています。
環八に面しているので狭苦しさが無いのが助かります。

やはり地下は重要な空間として利用していますが、ここでは吹抜けのある浴室を設けています。洗濯物を干す場所が無いので吹抜け上部のガラスブロックからの自然光と乾燥暖房換気扇で乾かしています。
常識が通用しないので可能性がどこにあるのか探していくのが設計になります。

もう一つは敷地20.76㎡(6.28坪)地上3階RC造です。
敷地は真四角ですが建坪は3.6坪の大きさです。
床下収納、屋上など利用できる空間はすべて使っています。
ボリュームも天空率を使って最大化を試みています。

1階にはDKと半地下に床下収納があるだけで玄関という部屋はありません。
2階は仕事場兼リビングで窓から見える風景は花見の時期には特等席です。

3階には風呂、トイレがワンルームで作られています。
階というものはあっても部屋という概念はもはや存在しません。
先入観での狭小地の狭苦しいイメージは払拭できたのではないでしょうか。