緑の壁をつくる。

ユーザー 株式会社ヨシダデザインワークショップ 吉田明弘 の写真

これは高齢者住宅へのアプローチ部分です。
細い鉄骨の柱梁を90センチピッチで配置し、屋根の雨がかかる部分はガラスになっています。一方隣地側に漁網ネットを張り、つる系植物による緑の壁となります。

つる系植物を繁茂させるにはにはコツがいります。
種類によって植える場所の気候に左右されます。すぐに結果を出そうと思わず、地域の造園業者と相談して数種のつる系植物を混植し、一番成長するものを増やしていくことをお勧めします。基本的につるを伸ばす手がかりが無くなったり、高温の鉄部に触れるとそれ以上伸びることはありません。

また、種類によっては冬に落葉し、秋には紅葉します。夏は日差しを遮り、外壁を冷やしますので冷房負荷軽減に役立ちます。また、葉の間を通る風を冷却して爽やかな風が室内に取り込めます。冬は葉が落ち、光を取り込みます。

全く育たないといったご意見もよく聞きます。やり方にも工夫が必要ですし、メンテナンスも必要ですが、かけがえのない環境を手にすることができます。是非検討されてはいかがでしょうか。
(撮影:吉田明弘)