工事監理業務について その2
投稿日時:
2015-04-09 16:58
施工をしない専業の建築士事務所による工事監理業務とは具体的には、どのような業務を行うかについて、私の事務所での例によりご説明をします。
工事が始まると以降毎週1回、工事完成まで工事現場事務所にて定例会議を行います。
建築主、工事監理者、施工会社(現場主任)及び施工会社の協力会社である電気施工会社、給排水空調施工会社の担当者等が出席します。
定例会議での工事監理者の役割は主には以下のようなものがあります。
・工事の進捗状態の報告を受け、工程を確認し、工期を守るように求めること
・工事用の図面(施工図等)、各種設備機器類が設計通りであるかどうか確認すること
・設計時では決定していない外装、内装の色彩計画を建築主とともに決めること
・変更などが生じる場合の工事費見積の査定をすること
・また、私の場合は設計から工事監理まで一貫して行っていますので、設計時の建築主との打合せの経緯、
設計の意図などを工事監理者として施工会社に伝達することも重要な役割です。
また、定例会議の他にも各種検査(配筋検査、鉄骨工場検査、コンクリート打設立会など)を行い、設計図通りであることの確認を行います。そうでない場合には施工担当者に是正するよう指示をします。
建物完成時には行政検査(建築確認完了検査、消防完了検査など)に立会います。
そして、施工会社が建築主に引渡しをする前に工事監理者として性能や仕上がり状態などを検査し、是正がある場合はそれを確認後、引き渡しを行います。
以上のように、工事監理者は建築士として建築主に替わり、建物が設計通り施工されているかどうか、また、追加などが生じた場合の金額が適正であるかどうかのチェックなどを行います。工事監理業務の大切さを是非にご理解頂きたいと思います。