存在感の無い間仕切りスクリーン

ユーザー 株式会社ヨシダデザインワークショップ 吉田明弘 の写真

アクリルの骨とツインカーボの板で作ったパーティション(衝立)です。

存在感が無いようで有る不思議なインテリアになりました。
ツインパーボは樹脂のリブを同じ樹脂製の板が2枚でサンドイッチしたものですが、それだけではあまりにも危うくて自立(床だけで支える)させることは大変難しいのですが、ここではギザギザの平面で配置することで強度を出し、さらに全体をL字型に曲げることでさらに強度を増しています。見える部分でジョイント金物は一切使用していません。コーナーや上下左右の枠部分も全てアクリルでできています。ただし、全体を一体化するため、床下にジョイント金物が隠されています。

空間は間仕切り壁によって音も光も完全に仕切りたい場合と、ガラスや障子などのように光は通しても空間は仕切りたい場合があります。このパーティションはそのどちらでもなく、狭い空間において気配は感じつつ緩やかに囲われている状態が欲しいといった特別な状況をつくるものです。空間が広ければ同じ部屋に居ても相手と距離が離れていれば安心できる場合があります。これは狭い空間において。仕切ることなく同じような環境を作り出す試みなのです。