渡辺篤史の建もの探訪ー五角形が居場所を生む家(羽渕雅己、 山田晶子・かめ設計室)
気持ちよく晴れた週末。
秋のバラが満開のバラ園に行ってきた。
華やかなバラに、心は舞い上がり、
バラはこんなにもけなげでかわいげのあるお花だったのだ、という発見が
本当にうれしかった。
◇ ◇ ◇
さて、今回の建ものは「五角形が居場所を生む家」。
http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2014/31
いい氣を蓄えたお家らしい。
◇ ◇ ◇
渡辺篤史さんの「○○さんのお宅、いかがだったでしょうか。」に続く番組最後のコメントは、
いつもさすがだなあと思う。
今回は、ちょっと気になる言葉があった。
この落ち着きはどこからくるのか、と。
土地の表面からだけでなく、地下深くからずっとくるような落ち着き。
五角形とは、いいもんですね。
渡辺さんは、その空間で、いい氣を感じてらっしゃるようだった。
そして、その氣はどうも五角形という形からくる、と。
そういうことだろうか。
そうなのだと思う。
神秘的な三角形や五角形、穏やかで連続性のある丸、空間がゆらぐような曲線、、。
形が持つ力というのは絶対にあると、私は思う。
ユニークなこの空間の世界観は、ぜひ一度、体験してみたいものだ。
特に居間の五角形の天井の真下。
どっしりと腰を下ろして毎朝深呼吸でもしたら、健康になる気がする。
どっしり腰を下ろして本でも読んだら、よく頭に入る気がする。
夫婦喧嘩でもしたら、ひとまず五角形の天井下へ。
◇ ◇ ◇
お家の中は、無垢の木に包み込まれるような雰囲気で、
夏休みに連れて行ってもらった山のペンションやロッジを思い出す。
都内の山小屋。
居間には、土地の傾斜を利用して収納庫が設けられていて、
その部分が、だん!舞台のように高くなっている。
舞台では、ゆうたりと寝そべったり劇場ごっこだって繰り広げられる。
居間に据えられた(作り付けられた?)子供達二人のための机には、
もう既に、紙におさまりきらなかったエネルギーが
色とりどりに跡を残していた。
家の裏手には遊歩道が通る緑の多い地域ではあるけれど、
ここは山の中でなくて、都内。
それでも、自然にたっぷりつかって伸びやかに過ごす夏休みのような時間が
ここには流れているように感じた。
私も、こういう子育てがしたい。
◇ ◇ ◇
ここ、ここからの眺めがいいんです!
周囲の建ものが見えず、ただ、緑だけになる窓からの景色。
家々の隙間の先に緑が目にとまるトイレからの眺め。
壁の連なりが神秘的な食卓の一席からの眺め。
居間全体をこっそり見晴らせる台所からの眺め。
嬉しそうに、とっておきを紹介されるご家族の様子がとても印象的だった。
街を上手に切り取った窓がある家。
五角形が不思議で楽しい眺めを作る家。
ご家族は、家の中を、外を、愛着をもって日々眺めている。