ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

秋を感じる写真です。
 
昨日の午前中は、とある家創りのため、敷地を視察。
 
名古屋の中でも高級住宅街とあって、
とっても落ち着いた雰囲気、かつ、敷地も家も大きい。
 
いつもと違う空気感の中での調査となりました。
 
事前に、中へ入っていいよと言われていたのですが、
現地へ行ってみると、何だか入りにくい雰囲気。
 
昨日のところは、敷地には入らず、その周辺環境を
視察するのみで完了としました。
 
来週、改めて、中に入らせていただいて、
現況を把握させていただこうと思っています。

午後は、場所を移動して、とある家創りの打合せへ。
 
こちらのお客様は、見積もりをご提示して、
減額や変更の検討が完了。
 
最終内容を確認して、基本設計を完了するというプロセスでした。
 
 
基本設計というと、簡単な図面を想像されるかもしれませんが、
私は、家のほとんどの仕様が決定している状態にします。
 
詳細な実施設計が終わってから、最後に金額が合わないのが
いやだからです。
 
家創りをスムーズに進めたいですからね。
 
 
このプロセスの段階で、きちんと金額と仕様を決定しておきます。
なので、図面や書類もきちんとひと通りそろえるんです。
 
お客様とは、この図面や書類をもとに、今後お話をしていくことになります。
 
 
特に、こちらのお客様は、
いつも、決める必要のあることを、きちんと決めていただいてきたので、
とても順調に、ここまでを進めてこれました。
 
ほんと感謝ですね。
 
 
こちらのお客様は、このまま、スムーズに実施設計も完了して、
工事の着工、そして竣工を迎えていく予感がしています。
 
いい流れです。
 
 
 
夕方からは、とある家創りのコンペについて
お客様を交えて、設計者が集った面談へ参加してきました。
 
何とも不思議な感覚。
 
通常、こういった場合、設計者同士が顔を合わす機会はないのですが、
ざっくばらんな雰囲気の中、みなでお客様を囲んで
話をしている形は、とてもユニークな雰囲気。
 
いいご提案ができるよう、チャレンジしていきたいと思います。
 
 
いろんな家創りに関わることができて、
ほんと感謝ですね。

ビジネスとして利益を上げるカフェ・江川竜之建築スタジオ 江川竜之さん


 
江川竜之建築スタジオ 江川竜之さんは店舗は ”ビジネスとして利益を上げること” が第一命題であると考えているそうです。
 
カフェについて江川竜之建築スタジオ 江川竜之さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 江川竜之建築スタジオ 江川竜之 の写真
名古屋市西区名駅2-28-1フェニックスビル5F
052-433-1930

 

貴社がカフェを手がけたキッカケがありましたら教えて下さい。

 
デザインを行うことについて、住宅も店舗も”目的のためにデザインする”ことに対しての基本的な相違はない、とずっと考えていました。
ただ ”快適に永く住まう” という住宅の目的と違う点は、店舗は ”ビジネスとして利益を上げること” が第一命題であることだと思います。
 
そんな折、知人より実家の古い納屋を改装してカフェをオープンされたい方がいらっしゃると紹介を受け、ご協力をさせていただきました。
それが設計事例にあります「こやぎのおうち」さんのオーナー様でした。
 

こやぎのおうち

カフェの外観デザインの際に注意しているポイントを教えて下さい。

 

1.通行者に見てもらう

 
周辺の環境に埋没することなく、通りすがりの人々の目を惹く外観とするよう意識しています。
目立てばよい、という意味ではなく、一瞬視界に入っただけでも、思わず2度見してしまうような存在感を大切にしています。
 
派手で奇抜なものは避け、個性的で調和がとれていて、長く見ていても、何度見ても飽きないデザインを良しと考えています。
現地に行き、周辺の環境を読み取り、ここにどのような顔を持つお店が現れると、道行く人々は目に留めるか、を毎回熟考します。
 
また店名サインやロゴマークも、覚えていただけるように、位置、大きさ、フォント、色、材質、ライトアップ方法などを検討していきます。
外観を見て何のお店か気になった方は、看板を探します。時には探さないと分からないくらい小さく控え目にすることで、探し当てて読んだ方の記憶に深く刻み込まれるよう意図しています。
 

通行者に見てもらう

2.にぎわいを漏れ出させる

 
基本的にはお店の中が見えるようガラス面の位置や大きさを考えて設計しています。
住宅はなるべく見えないように設計することが多いので、この点は真逆と言えます。
お店の中の雰囲気を知っていただいた方が、新規のお客様に入店してもらいやすくなります。
 
中にいらっしゃるお客様も、適度に外の景色が見えた方が、息苦しくなく落ち着いて過ごすことができます。
何らかの理由で中の様子を見せることができない場合は、植栽コンテナ、A型看板、雑貨、ライティングなど屋外のディスプレイに特に力を入れ、ウェルカム感を演出します。
屋外のデッキ席やオープン席があるとより良いですね。
 

3.商品をアピールする

 
例えばケーキのテイクアウトを行う場合は、玄関ドアにガラス面を多く採用して、道行く人々から玄関ガラスを通して、ケーキのショーケースがよく目に入るよう計画します。
テイクアウトはたいへん売上に寄与する重要なファクターです。2時間いてコーヒー1杯のお客様に比べて、5分でケーキを数個買っていただけるのですから。。。
そういった意味で、積極的に販売したいものを外から見えるように意識して設計しています。
 

商品をアピールする

カフェの平面計画の際に注意しているポイントを教えて下さい。

 

1.テイクアウトの動線計画

 
外観デザインとも通じることですが、テイクアウトのお客様が最短でショーケースに辿り着き、横のレジで清算を行い、スタッフがショーケースのすぐ後ろのワークスペースでパッケージを行い、近くにあるスイングドアからホールに出て、お客様に商品をお渡しする。
この動線が無駄なくスムーズに流れるように動線計画することが肝要です。
 

2.初期サービスのスペース

 
お客様がいらっしゃったとき、一般的には最初にお水とおしぼりなどを提供します。
そして、注文受けた後にカトラリーやナプキンをテーブルに並べに行きます。
コップ、氷、お水、カトラリー、ナプキン、ストローなど、細々したものも多いですが、頻度高く提供するものなので、スタッフがあっちに行ったりこっちに行ったりせずに準備ができるよう、適切な位置にまとめておく場所とその収納スペースが必要となります。
 
オープンしてからなんとかする、ということもできますが、最初から考慮しておくことでスタッフの動きに無駄が少なくなります。
 

3.提供スペースとバックスペース

 
業界では”デシャップ”などと呼ばれるスペースのことですが、料理やドリンクを提供する流れと、飲食後の皿やコップなどを下げてくる流れは、なるべく別ルートとすることを意識しています。
厨房内も、つくるスペースと洗浄するスペースは別となっているので、それぞれのスペースとリンクした動線とすることを心懸けています。
 

バックスペース

4.レジ周辺だけでなく、トイレ動線も無駄にしない

 
お客様は、基本的に座った席とレジにしか滞在しません。
雑貨やイベント、別時間帯のメニューなど見てもらいたいものや情報は多くあるはずです。
 
全ての方がトイレに行くわけではありませんが、このトイレへのルート、またはトイレ内でさまざまな情報をアピールすることができます。
そのルートにキャビネットを置いたり、目線に小棚を設けたりと、トイレの行き帰りも無駄にできない貴重なアピールチャンスと捉えています。
 
レジ廻りは必ず寄っていただける場所なので、鉄板のアピールポイントと言えます。
 

トイレへの動線

カフェのインテリアで注意しているポイントを教えて下さい。

 

1.ゴチャゴチャ感

 
永く愛されているお店は、いい意味でゴチャゴチャしているところが多いことに気が付きます。
スッキリきれいな空間は、特別な日に利用するのであればいいのですが、日常使いでは疲れてしまいます。
質感のある仕上、ディスプレイ、観葉植物などで、センス良くゴチャゴチャさせることがポイントです。
 
ほとんどの場合、私たち設計者は、仕上材の選定と、オーナー様がディスプレイするスペースを設けておくことまでしかできません。
オーナー様とコミュニケーションを密にして、こうゆう感じのものをここら辺りに飾って、こうゆう雰囲気に持っていきましょう!というようなお話しはよくさせていただいています。
 

ゴチャゴチャ感

2.椅子テーブルの存在感

 
カフェに入り、意識して見てみると、視界の中に占める椅子テーブルの割合がとても多いことが分かると思います。
床よりも上に、壁よりも前に存在する大きな家具なので、この椅子テーブルのデザインがとても重要であることを、オーナー様にご理解いただくよう進言しています。
個人経営のカフェだと、椅子テーブルはオーナー様自身で購入されることが多いので、インテリアデザインの重要な要素として慎重に選んでいただいています。
 

椅子・テーブルの存在感

3.個性的な小物

 
ドアハンドル、錠、丁番、照明器具、スイッチ、コンセント、手洗器、水栓、タオルバーなど、どのお店にも必要となる様々な小物が存在します。
これらの小物をこだわらずに選ぶと、住宅や施設のような製品がつくことになってしまい、トータルで雰囲気のよいカフェをつくる妨げとなってしまいます。
 
毎回、コンセプトに合った小物とするようオーナー様とやりとりをして決めています。
特に個性的なものはインターネット上でしか手に入らないことも多いので、オーナー様に買っていただくケースも多いです。
 

個性的な小物

4.見せたいものを限定する

 
例えばテイクアウトのケーキを見せたい場合、その周辺に凝ったデザインのものは控えます。
主役がたくさんいると、お客様の注意が散漫になり、本当に見てもらいたいものがぼやけてしまうからです。
壁の黒板のおすすめメニューを見せたい場合も同じです。設計者はとかく自身の作品として表現過多に陥ることがありますが、バランスを重んじてデザインすることがとても大切であると思っています。
 

カフェの厨房設計を注意しているポイントを教えて下さい。

 

1.過剰な厨房機器を入れない。

 
厨房機器は、提供するメニューに合ったものであれば、家庭用の機器でも充分だと思っています。
例えば、過剰な熱機器により、防火のための特別な設備が要求されることとなり、余分な出費を招くこともあります。
どうしても必要なものは業務用で、そこまで必要のないものは家庭用で、と区別することをお薦めしています。
 

2.見せる場所と見せない場所

 
カップやティーポット、お皿などはディスプレイとしても活躍させることができます。
またコーヒーを入れる姿、鍋を振る姿などもディスプレイの1つと言えるでしょう。
 
コーヒーマシンなど見せてかっこいいもの、こんないい器材を使っているのです、とアピールできる機器、ステンレスで統一されたきれいな厨房など、見せてプラスになるものは積極的に見せていくべきだと思っています。
 
逆に、下げ膳が散らかっている様子や、下準備中の魚介や精肉など、あまり見せたくないものを隠すスペースを準備しておくことも重要だと考えています。
お客様の目線から影になるスペースが少しでもあると、たいへん重宝するので、意識してそのような裏方をつくるようにしています。
 

ディスプレイ

「こやぎのおうち」はリノベーションだそうですが、リノベーションの際に気をつけていることを教えて下さい

 

1.法規面

 
「こやぎのおうち」さんは、築100年以上の趣き深い母屋と共に別棟で建っていた古い納屋をリノベーションしています。
リノベーションで問題となるのは法規面です。建築基準法、消防法をクリアすることが大前提であるので、状態によっては防火措置等に多くの費用が掛かってしまうケースがあります。
 
従いまして、まずは法チェックを行うことがとても重要な作業となります。
幸い「こやぎのおうち」さんは、規模が大きくなかったこと、密集地ではなかったことが幸いして、法規上、過大な費用を掛けずに工事を行うことができました。
 

リノベーション

2.構造面

 
法規上、古い建物のままで使用することができましたが、その古さ故、構造的な範疇で改善すべき点がありました。
そのため一部補強工事を行い、建物の強度を上げながらの設計施工となりました。
 

3.合併浄化槽問題

 
下水が整備されていないエリアのリノベーションは、この浄化槽を設置することが費用上、スペース上、問題となってきます。
カフェという用途は、住宅に比べてとても大きな規模の浄化槽が要求され、20席程度でも数百万円ほどかかってしまいます。
さらに地面に埋めるスペースもかなり広く必要で、浄化槽が設置できないことでリノベーションができないケースも多々あります。
 

カフェの新築などもやっていただけますか?

 
はい、新築もテナント改装もどちらも対応させていただいております。
 

土地探しからの相談にも乗っていただけますか?

 
はい、当事務所は宅地建物取引業の免許も取得しておりますので、土地探しの相談からのらせていただくことも可能です。
候補の土地がある場合も、カフェとして来客が見込める立地であるかどうか、インフラの問題、駐車台数など多岐に渡りアドバイスをさせていただいております。
 

カフェを開業したい方になにかアドバイスがありましたらお願いします。

 

1.設計者の選定

 
カフェなどの飲食店は、売上をあげるための独特なノウハウが必要となります。
設計者を選ぶ際に、飲食店を手掛けたことのない方に依頼すると、住宅のような、または施設のようなお店ができあがることがあります。
入ってみたいと思ってもらえるお店、また来たいと思ってもらえるお店とするためには、店舗デザインに精通している設計者との出会いが重要かと思います。
 

2.初めてカフェを経営する方へ

 
全く別の職種からカフェ経営に転向される方は、いずこかのお店で修行を積まれるか、開業支援スクール等に通うことをお薦めします。
当事務所では、雑貨とカフェなどの飲食店を経営するプロを育成する 「日本雑貨カフェクリエイター協会」 と協力関係にあります。
スクールにおいては、開業するために必要な設計以外の経営数字、レシピ、スタッフ育成など、開業に必要な全ての内容を学ぶことができます。
 

カフェ併用(兼用)住宅の設計で注意しているポイントを教えてください。

 

1.生活感を感じさせない工夫

 
住宅を併用するカフェで最も重要なことは、生活感を感じさせないことです。カフェと住まいを間取りの上でしっかりと区分して計画することが重要となります。
住宅の玄関、窓、ベランダなどが、カフェのお客様から見えないようにプランニングする必要があります。
 

2.住宅と同じ部材を使わない

 
”インテリア”の項目でも書かせていただきましたが、住宅でよく使うドアや窓、小物類を考えなしに使うと、カフェが人のお家のようになってしまいます。
(住宅のようなカフェ、というコンセプトであれば別ですが・・・)
 
住宅があるので、どうしても住宅設計がメインの設計者や施工会社に依頼しがちですが、結果、お店らしくない住宅のようなカフェができあがってしまい、集客を望めなくなってしまいます。
本体の設計者とカフェ部分の設計者を別で依頼するくらい峻別する意識が必要であると考えます。
 

3.住宅、店舗、どちらにも精通している設計者を選ぶ

 
最もオーナー様の負担が少なく、”快適な住まい”と”集客できるカフェ”を両立させる方法は、どちらの用途にも精通した設計者を選ぶことだと思います。
 

江川竜之建築スタジオ 江川竜之さんのカフェ・設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
isuzu cafe

アンティーク感を演出する建材選び、塗装方法の検討、家具選び、照明器具選び等に労力を費やしました。

カフェ こやぎのおうち

柱、土台が一部傷んでいたので、構造的な補強を行いつつリノベーションを進めました。

cafe DESERT MOON

なるべく地元の木材を使用するようクライアント様、工務店担当者様と一緒に、材料選びに時間を費やしました。

Cafe Leaf

BEFOREの雰囲気を払拭できるかどうかをお悩みでした。
新しい姿にうまくリノベーションできたかと思います。

 

ユーザー タイラヤスヒロ建築設計事務所 平 泰博 の写真

西山の住まい(新潟県柏崎市)

見学会一日目無事終了しました。

本日は雨の中お越しいただきました皆様

ありがとうございました。

明日も生憎の天候ですが

現地にてお待ちしております。

m(__)m

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タイラ ヤスヒロ建築設計事務所 平 泰博
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ユーザー 中川龍吾建築設計事務所 中川龍吾 の写真

RC構造の建物では、さまざまな性能面でのメリットから、
私は外断熱工法を採用するようにしていますが、
ここでは従来の製品とは異なる素材をご紹介します。

ドイツで生まれ、ヨーロッパでの実績が多いものですが、
日本での普及はまだまだこれからのものです。

ここでご紹介するのはロックウール素材のものです。

この素材の特徴はまず第一に耐火性です。

日本でこれまで外断熱に使用されてきた断熱材は、石油化学製品である樹脂性のボードでした。
これは当然熱には弱いものですので、環境問題の観点もあると思いますが、ヨーロッパでは今回使用したような熱に強い素材に移行してきているようです。

また、これまでのボードでは曲面への追従性が低いものでしたが、
曲面状の壁面にも施工がしやすいものです。

ところでロックウール板についてですが、
ロックウール自体は、鉄骨の耐火被覆に使われたり、室内の断熱や吸音材等に古くから使われているもので、特殊な素材ではありません。

しかしこのロックウール板は、日本ではこれまで見たことがなかったのですが、ラメラ構造というもので繊維の方向が板と直行しているものです。

これにより、壁に断熱材を貼り、その上に仕上をしてもその仕上が垂れ下がったりしないというものです。
(断熱材の厚さ24センチまでは補強なしで施工が可能だそうです)

ドイツでは、改修する建物も含めて断熱の工法として外断熱工法とすることが義務付けられているとの事。

省エネや環境問題の観点からも、日本でも更に普及することを期待する断熱材です。

ユーザー 中川龍吾建築設計事務所 中川龍吾 の写真

乾式の吹込工法による断熱材「セルローズファイバー」をご紹介します。
新聞古紙を再利用した材料です。

この材料の利点は、
・隙間のない断熱施工が可能
・遮音性に優れているので、建物内外の騒音や防音対策を図ることができる。
・吸放湿性
・自然素材(100%)
・生産から廃棄まで、非常にエネルギーロスが少ない

といったことにあり、床下、壁、屋根、いずれの部位にも使用できます。

当方では、一般的には屋根下部の断熱材として150mm厚での使用を定番としています。

遮音性能もありあますので、
子供室や防音室などと他の諸室との界壁の中に充填したり、
上下階の遮音をはかる為に2階の床下に充填したりといった使用方法もあります。

また、夏場に1階と比べて暑くなる2階廻りの外壁、西側の外壁にのみ採用したりと、
コストや求められる性能に応じて使用する範囲を使い分けています。

最後に、単にセルロースファイバーのみを使用するものは、反発力がない繊維の為、時間が経つと徐々に圧密沈下を起こすという欠点があります。
しかし、私が定番としているものは、これに麻の繊維を均一配合することでこの沈下という欠点を解決したものです。
セルロースファイバーであれば何でも良いというものではありませんので、使用する場所によっては特に、この点で注意が必要なものです。

ユーザー 中川龍吾建築設計事務所 中川龍吾 の写真

近年、住宅の断熱材はコンクリート造の住宅では外断熱、木造住宅では吹き付けによる発泡系の断熱材や吹き込み工法による断熱材を使用することが当事務所の定番となってきています。

ここではその中から吹き付けによる発泡系の断熱材(アクアフォーム、モコフォーム等)をご紹介します。

まず、この材料は水を使って発泡させる硬質ウレタンフォーム材で、かつてのもののように地球温暖化の原因となるフロンガスを全く使わずに発泡させるものです。

発泡系の断熱材の為、筋交いやコンセント、配管などの周囲を含めて間柱の間に隙間なく施工することができ、断熱工事として大切な隙間をつくらない施工が容易にできるのが特徴で、その点では、外張り断熱と同等の性能を有するものと考えています。

一般的に使用されるグラスウールやスタイロフォームなどの断熱材は、コスト面では比較的廉価で使い易いものではありますが、細かな隙間をなくすように施工することは容易ではなく、監理にあたっても常に注意が必要なものでした。
また、グラスウールはしっかり施工をしていても長い年月の中で沈下してしまうという欠点があるものでもあります。

吹き付けによる断熱材は、外廻りから室内に貫通する羽子板ボルト、火打ち梁金物といった構造上必要となる金物にも吹き付けをしておくことで、この部分からのヒートブリッジや結露の防止、金物の錆や劣化防止も図ることができます。

この材料はここ数年、当方の設計・監理をする住宅の主に壁面部の断熱材の定番品としているものです。

ユーザー 大島功市建築研究所 一級建築士事務所 大島功市 の写真

断熱材の選択はその時その時で非常に難しい選択です。
性能が良いものを選ぶのが一番ですが…価格もその都度左右されます(^^;)
色々な中で私の事務所でお勧めしたいのは、サーモウールという断熱材です。
一番の特徴は、調湿作用があるということです。
壁の内部では状況によって内部結露が起こる可能性があります。
これはどんな建物でも可能性があります…
そういう中で、万が一の時にも調湿してくれるという性能は大変助かります!

メーカーさんのコメントでも…
■お家が丸ごと「結露しません!」
■タバコやペット臭、トイレやゴミ臭などの「生活臭全般が消える!」
■建物の中が「静かになる!」中からの音漏れ・屋外の騒音もシャットアウト!
■シックハウスの原因ホルムアルデヒドを「一時間で除去!」
をうたってます!

一度検討してみてはいかがでしょうか(^^ゞ

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は、とある家創りのため、
薪ストーブを見に、ショールームへ行ってきました。
 
こちらの写真は、その中でもお気に入り。
 
良く見てみると、レトロなテレビを思わせるデザインなんです。
 
 
脚の付き具合を含めて、いかにも薪ストーブという存在感ではなく、
さりげなく、フィットするような気がしました。

一番気になったストーブをじっくり見終えて、
他のタイプも見ていきます。
 
ほんといろんな形があるんですよね。
 
クックが出来たりするタイプもあるので、
その辺も意識してセレクトした方が良さそうです。
 
見た目もそうですが、機能もきちんと押さえておきたいですよね。

こちらのタイプも、なかなかよかったです。
細長く、シャープなデザイン。
 
リビングの一角に置いても、他のデザインとケンカしなさそう。
 
薪ストーブというと、どうしても
アメリカンな、カントリーなイメージがついて回ります。
 
もちろん、そういったスタイルが好きな方であればよいのですが、
モダンやスタイリッシュな雰囲気にはフィットしません。
 
ただ、その暖かさは手に入れたい。
 
 
そんな時には、もっと違ったデザインもあるので、
ぜひ、そういったモダンデザインをセレクトしてください。
 
また、こちらの家創りでは、
薪ストーブ以外にも、バイオエタノールを使った暖炉や
ガス暖炉等も候補になっているので、順番にいろいろ調べて
体感していく予定です。
 
これからの季節だからこそ。ですよね。
 
 
いろんな暖房設備があります。
 
新しい家創りを考えていらっしゃる方は、
ぜひ、これからの季節に、いろんな設備を体感して、
新しい家に何を導入するかを検討するとよいですよ。
 
迷ったら、我々のような建築家へ相談してみると
いろんな意見を聞けそうです。

「車椅子」でも隅々まで自由に移動できる使いやすい家(リノベーション)

●設計事例の所在地: 
愛知県愛知郡東郷町
●面積(坪): 
20.5
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

竣工した家の中で撮影させていただいた、お客様と我々との写真。
とても強い信頼関係を築くことができました。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

ずいぶん前から、家のリフォームを考えていたご家族。
足に不自由をお持ちの奥さまにとって、当時の住まいは使いにくくて仕方がありませんでした。
「ドアの幅が狭かったり、開き勝手が悪かったり」
「洗面台の高さが合わず、顔が洗いにくい」
「WCは狭いし、WCの中で180°回転するのは難しい」
「キッチンの水栓がとても遠く感じた」
「収納が有効に使えない」
等など。挙げれば、切りがありません。
それら全てを解消して、車椅子で、家の隅々まで自由に動き回れる、使いやすい家を望まれました。
もうひとつ大事なポイントは、リノベーションであったこと。
仮住まいでは、もっと不自由を感じてしまうため、その家に住まいながら工事をしてほしいというご要望でした。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

お会いしたきっかけは、地元の電気屋さん、そして工務店を通じてです。
若い設計士ということで、細かな要望を聞き入れてくれるのか、心配されていた様子でした。
お会いして、話をしていく中で、「とても自由度のある、柔軟な考え方を持っている人だと感じた」ということで、正式に御依頼していただくことに決定しました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

もともと車椅子を想定していなかった家。
まずは、どんな車椅子を使って生活していくのかを決めていただきました。
その車椅子で家の隅々までアクセスできるような、通路幅や開口幅を確保したり、
急な転回が必要ないような、回遊性のある間取りへと創り変えました。
車椅子での使い勝手を想定して、スイッチやコンセント、洗面台、キッチン等の設置高さは、「バリアフリーで一般的な」数値ではなく、工事中に、体験していただきながら全て決定しました。
狭くて、もっとも使い勝手の悪かったWC。単純に広くすればよいというわけでもありません。そこで、洗面等と部屋を共有して、無駄なく、広々とした水周りを実現しています。
キッチンは、娘さんが使うメインのキッチンと奥さまが使う車椅子を想定したサブキッチンを併設。サブキッチンは、オーダーキッチンで製作しました。
リビングには、奥さまだけでなく、健常者である御家族もゆっくりできるように、小上り形式の掘り炬燵を設置しています。
家の全ての箇所について、車椅子での使用を考えた工夫を盛り込んでいます。

依頼者の声: 

「いろいろと細かな変更に対応してくれたり、素人が考えたことについて、「できない」ということは言わず、まずは、聞き入れて、考えてくれて、できることは実現してくれて、できないことは、なぜできないのかを丁寧に説明してくれました。 ほんと、いろんな細かいことまで、相談できたのは、よかったです。」 

「ほんと、快適ですし、使い勝手がとてもよいです。」 

「車椅子で、家のどこでも自由に動き回れるのは、嬉しいです。 もとの家では、通路もそうですが、トイレやお風呂、キッチン等、全てが使いにくくて、 日常を過ごすのが、ほんと大変でしたが、今では、そんな心配からは開放されました!」 

その他の画像: 

車椅子から移動しやすくて、座ってもよし、寝転んでもよしという使い方のできる、小上りタイプの掘り炬燵。床下を収納に使えるのも、さらによし。

日常的に使用するキッチンとは別に、車椅子でも使いやすいサブキッチンをオーダーキッチンで製作しました。上部棚が電動で降りてきたり、レンジはリモコン操作。車椅子で奥まで入れることが大事なポイントです。

トイレ単体ではなくて、洗面と合体した広めのトイレにすることで、車椅子でもアプローチしやすくいトイレを実現しています。※この後手摺が取り付いています。

メインのキッチン。背面には、ゆったりとしたスペースを確保することで、車椅子が自由に行き来できます。三枚引き戸なので、大きな開口があくのもポイントです。

ちょっとしたことなのですが、メインのキッチンもサブキッチンも、水栓は手先で操作ができるタイプ。手前にあると、車椅子の方にとっては、とても使いやすいんです。

もうひとつのWCも、洗面と兼用しています。奥さまがメインで使用する洗面。脚元が奥まで深く入るので便利です。洗面台の高さは、このお客様だけの寸法なんです。

もちろんですが、ユニットバスには、ぐるりと手摺が回ります。

兵庫県三田市 A邸

●設計事例の所在地: 
兵庫県三田市
●面積(坪): 
80坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

地下室(書架のある家)

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

その他の画像: 

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