●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
老後の住まいは、動作に対してゆとりのある広さが必要ですが、
同時に生活の基本となるADL(食事、排泄、移動、入浴等)に関する各居室間の動線は長過ぎず、
シンプルに計画しておくことが大切になります。
居間食堂→寝室→水廻り→台所はぐるりと一周できる回遊動線。
寒い季節でも冷えた廊下や玄関廻りを通過することなく生活ができます。
また、今も農作業を趣味としているご家族の為に、以前のお住まいにあった広い土間はその文化を継承し、玄関を通り土間としました。
住まいの表と裏を結ぶ通過交通で、一部にそのまま台所へと通じる土間の納戸も設け、大変便利に使っていただいています。
外観は以前お住まいだった養蚕農家のイメージを残したいと思い、大きな屋根が印象的な日本従来の農家のシルエットを意識しました。