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間口が狭く、奥行きが長い「うなぎの寝床」の土地に建つ住宅では、建具や収納家具などのインテリアもこの特徴的な空間において重要です。 

間口が狭い空間では、収納家具(スペース)も壁付けの出来るだけ長手方向に配置することが有効で、階段下スペースはトイレのほかに収納スペースとして有効活用出来ます。 

外壁面に収納スペースを設置する場合には、床から天井まで全面収納だけではなく、地窓や高窓(ハイサイドライト)を設けることで、視線が抜けで空間がより広く感じられるだけではなく、採光や通風も確保出来ます。 

うなぎの寝床のような住宅では、奥行き方向(長手方向)の外壁面が多く、両側には隣家が接近している状況も多いので、採光や通風の確保に工夫が必要です。 

奥行き方向(長手方向)に並ぶ空間を壁で床から天井まで固定して区切ってしまうのではなく、框戸や障子、格子戸などの引戸で間仕切ったり、上部を開閉式の欄間にしたり、スリット窓にしたりと可動式の装置を適切な位置に設けることにより採光と通風を確保出来ます。

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変形地とはどのようなものを言うのでしょうか。多くは形が四角くなくて歪んでいるもの、例えば三角形やひし形、あるいは台形などのような形のものをイメージされることと思います。都心部などでの狭いこのような敷地の場合には、建蔽率や容積率を限界まで使って建築することが求められます。
そのような場合には、その敷地の形に逆らわずに変形のプランを作ることが有効です。写真の計画は敷地が18坪足らず、建築面積は14坪ほどで、5階建ての店舗併用住宅の案件です。配置図でお分かりのように、敷地の形に素直に作ってありますので、建蔽率80%ぎりぎりまで作っています。このように、変形地が狭い場合には建物も変形で対応して造るということが必要になります。ただ、このようにする場合には構造的な問題を合理的、経済的に解決することが肝要です。この建物の場合は、鉄骨造を採用し、4本の柱はきちんとした四角の配置にして、周囲は床を張り出して空間を作っています。

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高気密高断熱住宅を計画する際、もっとも注意する3つのポイントがあります。
それは、
1 断熱 外壁・屋根天井・床の断熱材で、熱・冷気の出入を防ぐ
2 気密 開口部(窓や扉)や屋根天井・壁・隙間の、空気の出入を防ぐ
3 換気 室内温度を保持できる換気扇を採用する

「"断熱"と"気密"はわかるけど、換気扇が重要なんですか?」
と思われても不思議ではありません。
それどころか、
「換気扇を回すとうるさいので、いつも止めてます。」
「夏は窓を開けるし、冬は回すと寒いので、換気扇は使いません。」
と言う声もよく聞きます。
文字通り空気のように意識しないので、改めて言われてもピンとこないのですが、人体にも建築にも換気はとても大切です。
1日にご飯を食べるのは3回、水を飲むのも複数回ですが、呼吸は一日に2万回前後。 人は室内の空気を体内に取り入れて生きています。
口から摂取する食べ物の質と同様に、換気で得られる空気の質も健康を左右します。
そして建物にも、大きく影響します。

吐く息は二酸化炭素が多い

換気の役割をまとめます。
1 空気をよくします
人は呼吸により酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出して生きています。
締め切った空間で呼吸を続けると、酸素濃度が低下して、二酸化炭素濃度が高まり「空気が悪い。」と感じる状態になります。
気分が悪くなるだけでなく、集中力が途切れる、イライラする、頭痛がする・・・など、身体症状につながることもあります。
換気によって新鮮な空気を取り込んで、快適な空気を得られます。

酸素濃度が低下すると

2 湿度を調整します
人の生活は、湿度を放出します。
そこにいるだけで、呼吸や皮膚呼吸によって人体から水分を放出します。
もちろん、料理や洗濯、入浴などの生活行為からも、水分を発生させています。
室内で洗濯物を干したり、乾燥機を回すと、大量の水分が室内に拡散し続けます。
換気で水蒸気を屋外に排出し、水分が室内に留まってカビや湿気の原因になる現象を抑制します。

3 塵埃や化学物質を低減します
人の生活は水分だけでなく、生体由来の微小なチリや洗濯物の繊維を発生させます。
また空気中にはカビの胞子や雑菌、花粉、PM2.5のような化学物質、におい成分も含まれますが、服についたまま外出先から室内に持ち込むこともあれば、開けた窓から入ってくることもあります。
これらを換気扇で排出し、吸気口からフィルターで異物を排除しながら新鮮な空気を取り込むのが、換気の役目です。

換気不足は汚染空気の元凶

4 温度調整します
室内で温められた空気は上昇し、天井近くに設けられた換気扇から排出されます。
排気によって負圧になる室内には、吸気口から外気温の空気が流入します。
その仕組みが、自然な温度調整機能を果たします。

日本の住宅では第三種換気、換気扇による強制排気が一般的でした。
トイレや浴室の換気扇をつけっぱなしにすることで、室内に空気の流れを作り、住宅各部の吸気口から常に新鮮な空気が入る仕組みです。
ところが、一般的な換気扇や吸気口は家の外壁に穴を開けて設置するので、断熱と言う観点からは大きな弱点でした。
いくら高性能の窓をつけても壁に穴がいくつも空いていたら、性能は一気に低下します。
そこで重要なのが「室内温度を保持できる」換気の方法です。

高機能換気で室内はいつも清浄

このコラムは、注文住宅を計画する方の参考になることを目的に、弊社の経験に基づいて書き下ろします。
トピックス、技術、経験の内容は、主観に基づくことをご了承ください。

ユーザー 南俊治建築研究所 南俊治 の写真

用途地域によっては外壁を敷地境界線より1Mセットバックする指導の場合があります

法律は例外もあり、次の条件を満たす場合は、外壁後退の緩和措置を受けることができます。
後退ラインからはみ出す部分の外壁の周囲の長さが3m以下であること
軒の高さが2.3m以下で、かつ外壁後退線よりはみ出す部分の床面積が5㎡以下であること。

また建ぺい率の算定ではバルコニーの奥行が1m以上ある場合には建ぺい率算定に
含まれることになりますので、外壁後退と合わせて扱いを留意する必要があります。

一級建築士 南 俊治

ユーザー 南俊治建築研究所 南俊治 の写真

ハウスメーカーのモデルルームは大概、広くて整形の土地を想定して作っています。
しかし現実手に入る自分の土地はそのようなものばかりではありません。
できてからモデルルームのイメージと違うと不満が生じても仕方がないケースが
まあよく見受けられる景色です。
そこで変形地であっても、それなりの工夫次第で建物を住みこなせる実例を
写真で説明をしています。三角形の狭小住宅です
プランはすべてが三角であると落ち着かないので、寝室は和室などは
整形としていますが、その他の遊びの空間には敷地形状に合わせて
ダイナミックに創ると他ではない差別化と個性的な住まいが可能となります。

一級建築士 南 俊治

葉山の家~音楽室とパティオのある家

●設計事例の所在地: 
神奈川県葉山町
●面積(坪): 
107㎡(32坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

音楽室とパティオのある家です。
敷地は道路より1.5m程高くなっているため、道路レベルからアプローチできる半地下の玄関として同レベルに音楽室と客間を設けています。前面には車2台と自転車5台が置けるスペースを確保しています。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

もっと環境の良い場所へ移りたいという思いと、家族が増えてお住まいのマンションが手狭になったことを悩んでいらっしゃいました。以前より葉山のような自然が豊かな場所で生活する事を望まれていたところ、丁度良いタイミングで土地が見つかりました。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

設計した住まいの雰囲気を気に入っていただいた

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

葉山海岸へ10分程の山あいの敷地。家族4人のための住まいです。敷地は道路より1.5m程高くなっているため、道路レベルからアプローチできる半地下の玄関として同レベルに音楽室と客間を設けました。半地下はコンクリートでその上は木造の2階建てです。建物の中央の1階にはパティオ、2階には展望テラスがあり、十分な採光と通風を確保しています。1階は、天井の高いリビングを中心にダイニングキッチン、寝室、水回り、2階には子供部屋を配置しました。コンクリートで囲まれた防音性のある音楽室は、ご主人がギターを弾きながら作曲する趣味の部屋で、ご近所を気にすることなく思う存分楽しんでいます。

依頼者の声: 

7年お住まいになった奥様からの感想です。「この家に住んでから、病気がちだったご主人が元気になり、地下の音楽室で趣味の音楽を存分に楽しんでいます。私はリビングのソファから見える窓に切り取られた景色に癒されています。正面の古い民家と重なった山の景色が何とも言えずいいんです。晴れた夜は、2階のテラスから子供と一緒にきれいな星空を眺められるのが最高です。」

その他の画像: 

ダイニングにつながる大きなデッキと階段

葉山の自然に溶け込む外観

天井の高いリビングダイニング

リビングのコーナー窓

地下へ降りる明るい階段

2階の子供室からリビングを見下ろす

和風の寝室

カフェのようなキッチン

白いモザイクタイルのバスルーム

FRPグレーチングの展望テラス

うずまき

●設計事例の所在地: 
大阪府大阪市
●面積(坪): 
出入口の改修
●建物の種類(大分類): 
商業施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

平面図

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

大阪市西区新町にある美容室の改修です。

出入口部分に舞台の大黒幕(舞台に立つ役者の背景に位置する黒い幕)のような黒壁を設けています。来客者は白一色の明るい店内に入る前に、必ずこの静寂な暗闇の中を一度通過し、舞台に上がる前の役者の気配を得ます。
店内からの光が圧縮・凝縮されるような細いスリット窓を設け、店内の様子が暗闇からも僅かにうかがえるしつらえとしています。

その他の画像: 

京都Z寺院茶屋新築計画

●設計事例の所在地: 
京都府京都市
●面積(坪): 
42㎡(13坪)
●建物の種類(大分類): 
商業施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

配置図

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

京都市内某所の寺院、その境内梅園に茶屋を新築する計画です。

計画地は樹木の多い広大な庭園であり、近くには既存の茶室・供待(休憩のためのベンチスペース)・便所が存在しています。まずはそれら既存の建物・植物の位置を正確に測量し、茶屋を置く位置を定めるところから設計をスタートしました。

既存茶室から新設する茶屋の中にまで真っ直ぐに土間を通しています。この土間は茶屋の内部では「通り庭」となり客席スペースと厨房スペースを分断します。客席スペースには膝の高さからなる二つの大窓を設け、目の前の梅園を通しはるか遠くの山々を眺めることができます。

計画地は文化財保護法において「史跡」に認定されており、容易には建設許可がおりないため、行政庁への申請作業は多岐にわたりました。役所協議は難航しながらも結果全ての許可を得ましたが、諸事情あり、工事着工直前に計画中断となりました。

その他の画像: 

三明町アパートメント新築計画

●設計事例の所在地: 
大阪府大阪市
●面積(坪): 
529㎡(160坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

外観模型

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

大阪市阿倍野区、交通量の非常に多い幹線道路沿いに建つ共同住宅の計画です。

7階建て鉄筋コンクリート造、延べ床面積は529平米。低層階は商業テナントのための貸スペース、中層階は単身者向け賃貸住宅、上層階は子育て家族向けの賃貸住宅になります。周囲からの騒音対策として、幹線道路側には各住戸のバルコニーを向けず、採光のための正方形はめ殺し窓のみを配置。

不整形な敷地形状一杯に建ち上げたヴォリュームの細部に射影変換を施し、威圧的とならざるを得ないヴォリュームに斜めの動きを与えています。都市に対し、斜に構えた要塞を据え置くように。

その他の画像: 
ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

どんよりした雲ですよね。

九州地方では、大変なことになっているようです。

早く、落ち着いて、復旧してくれるといいですね。

東海地方でも、昨日は、強烈な雨が降ったり、

写真のように止んだりして、不安定な天気でした。

梅雨らしいといえば、その通りかもしれませんが、

工事が進んでいると、やはり気になりますね。

といいつつ。

写真の現場では、雨仕舞がほとんど完了しているので、

雨がたくさん降っても安心してられます。

他の現場も、まだ立ち上がっていないか、

もっと工事が進んでいるので、不安要素はありません。

それでも。

外部の工事が、ストップしてしまうので、

早く、梅雨が明けてほしいなと思っています。。

こちらで、よくお伝えしますが、私は週に一度現場に行きます。

当たり前??

そんなことないんですよ。

要所でしか現場にいかない建築家の方も多いって聞きますから。

さすがに毎日行っても、工事がそこまで進行しませんので、

週に一度がベストな回数だと思っています。

毎回、監督を通して、いろんな質疑があって、

それについて、打ち合わせをして、方針を指示していきます。

イメージは、翌週来るまでの作業をイメージして、

質問をあらかじめ考えて出しておいてもらいます。

ちなみに。

その一度以外の日に質問等の連絡があっても

返答はしませんし、そもそも電話にも出ません。

昔は、現場から、ひっきりなしに電話が入っていました。

「センセイ!〇〇がうまくおさまらないので、指示してください!」

なんて。

なぜ、こんな電話がかかってくるのかというと、

現場が行き当たりばったりで進んでいるからなんですよね。

今後一週間分の質問を考えることによって、

自身の作業をイメージすることができるので、

行き当たりばったりではなくなるんです。

急な電話で対応するとなると、しっかり考えて判断できません。

何かうまくおさまらない。

そんな時は、いろんな可能性をしっかり考えて、

お客様にとって、最善は何かを決めていきたいですから。

最近では、このやり方を、工事をしてくれる監督に、

最初に伝えるので、いくつも現場が動いていますが、

監督からの電話は、ほぼゼロです。

「ほぼ」と書いたのは、緊急時は電話OKとしてあるから。

もし、その電話が、緊急でなかった場合は、今後、緊急であっても

電話には出ませんと伝えるようにしています。

緊急って、よほどのことなんです。

ここまで徹底することで、ほんと、現場の監督はじめ、

みなさんが、しっかりと考えて仕事をしてくれるようになりました。

ありがたいことですね。

大事な大事な家づくりですから。

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