一般住宅の中にクライミングウォール・オフィス・アースワークス一級建築士事務所 小松原敬さん
クライミングウォールとはボルダリングを行うためにホールドと呼ばれる突起をつけた壁のことです。
ボルダリングは、動体視力や生まれ持った体格、体力などに左右されにくい誰でも挑戦できるスポーツです。
全身の筋肉を鍛えられるため、痩せやすい体質になり、ダイエットにも最適です。
クライミングウォールについてオフィス・アースワークス一級建築士事務所 小松原敬さんに伺いました。
貴社がクライミングウォールを手がけたきっかけがあれば教えてください。
アウトドア好きのお父さんが小さい息子達の為に要望されました。
最初は庭などの外に作る予定でした。
設計が進むうちに吹き抜けに目を留めて「ここに作れますか?」という流れになって実現しました。
ボルダリングのメリットを教えて下さい。
施設としてはあまり豊富にはないものが自宅でできるというのは便利だと思います。
また、一般住宅の中に設置できるスポーツ施設は他にはあまりないと思います。
クライミングウォールのある建物を設計する上で注意している点を教えて下さい。
当然ながら室内であれば、天井の高い吹き抜け等が必要です。
天井が高くない場所でも横移動できる壁は作れると思いますがあまり面白くないのと場所を取るかと思います。
吹き抜けは、ボルダリングだけの為に作ったわけではありません。
光や風を家の中に通すパッシブデザインが先にありました。
また、断熱もきちんとしない冬は寒く、夏は暑い場所になってしまいます。
家全体のプランとの兼ね合いが重要です。
クライミングウォールの壁下地はどうなっているのですか?
クライミングウォール自体は、壁の中の柱や梁にコーチボルトというボルトで固定してあります。
場所的に梁や柱がない場合は下地としての梁等を入れます。
ホールドはどのように取り付けているのですか?
壁材に等間隔に穴をあけて、市販のホールドを好きな位置に取り付けます。
ホールドは自由に付け替えできます。
それによってルートを変えたりすることができます。
子供が遊ぶ為の家では黒い壁にホールドが取り付けられているようですが壁材は何なのでしょうか?
壁材は床用の構造用合板(厚さ24~28mm)を余分に発注して流用しました。
壁材自体は安いものです。それを黒く塗装しました。
ハウスメーカーや建設会社ではなく貴社にクライミングウォールのある家を依頼するメリットを教えて下さい。
ハウスメーカーはモデルがないものは注文できません。
建設会社でもきちんとした設計部を持っている所はできるでしょうが少ないです。
大抵は設計事務所への外注です。
設計施工が良いのか、設計と施工を分離して発注するのが良いかはその人の考え方次第かと思います。
メリットを言えば、設計者と直接契約することで施工会社に対する交渉をきちんとしてくれる施主の代理人として設計者を雇うことができます。
下請けの設計事務所では当然ながら設計者は施工会社の代理人です。
また設計契約をして、設計と見積に納得してから工事契約を結ぶという二段階の手続きを踏むことでリスクを分散できます。
設計施工を建設会社に依頼すると、設計段階で工事契約まで結ばなくていけなくなります。
クライミングウォールのある建物を建てたい方になにかアドバイスがあればお願いします。
クライミングウォールは実際に作るのは大工さんですが自作に限りなく近いものです。
穴の間隔やどこにホールドを付けるか、どんな壁の形にするか、などなどご自身が趣味でやっておられて、それに叶うように指示する必要があります。
高い場所では3mを超えるので、ロープでお子さんを支える方法なども知っておく必要があります。
ですので、まずはスクールに通われて一通りできるようになっておいて下さい。
クライミングウォール・メニュー
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