リフォームのデザイン料
リフォームと言っても、幅広く必要な技術力もまちまちです。
新築の設計料は建築士法にも算出法が定められていますし、
建築工事費用の何パーセント、という取り決めもよく使われています。
ですが、リフォームとなると様々なケースがあるので「一般的には…」、などと言えないのです。
まずは、どんなケースがあるか。です。
1. キッチンを取り換えたい、浴室をユニットバスにしたいなど、設備とその周辺のみの場合。
建築士でなければできない計画ではないため、窓口は工務店や設備会社となります。
ショールームでぱぱっと決めて終わり、となれば設計料は発生しません。
出る幕がないといったところなので、我々に依頼することもないのです。
2. 間取りを変更したり、耐震補強をしたり、大きく内部を変える場合。
施工床面積は延べ床面積より少ないのですが、全体のバランスを見るためには、
既設図面を起こし直し、全体を見なければそれができません。
その場合は、確認申請の手続き分が要らない程度で、新築の設計並みの手間がかかる場合もあり、それなりの費用がかかってしまいます。
建築費用の何パーセントという計算で行けば、新築の1.2~1.5倍の設計料がかかる場合が多いです。(建築費用は新築より安くなっています)
3. 既設建物の図面がない場合で、2.の工事をする場合。
既設建築物の調査をして図面を起こします。この場合はそれだけで数十万円かかります。
壁の仕様(土壁・筋交の有無など)も床下や天井裏から推察します。部分的に仕上げを取る場合もあります。
4. 申請の必要な増築・用途変更などを伴う場合。
2.の費用と、申請手数料がかかります。申請手数料は木造の場合は30万円前後ですが、S造やRC造で耐震補強となる場合(S56年以前)さらに費用が掛かります。
5. マンションのスケルトンリフォームなど
こちらは構造体はさわらないので、建築費用の何パーセントという計算方法であれば新築並みの設計料と考えていただければいいと思います。
それぞれケースバイケースということがおわかりいただけたでしょうか。
まずは、設計事務所とご相談なさってください。
既設の窓はそのままに、外壁をさわらずに設計しました。
真中のキッチンを挟んで向こうはリビング。手前はダイニングとなっています。