コンパクトな家

ユーザー アトリエそらまめ 落合晋也 の写真

コンパクトな家の設計に当たってはいくつかのポイントがあるかと思いますが、
一番決め手となってくるのは動線計画を短くし廊下が占める部分を極力少なくすることではないでしょうか。玄関の位置、また平屋でなければ階段の位置をできる限り平面計画の中央に持ってくることで、各所要室の配置を玄関、階段から放射状に広げられるようになり、結果的に効率の良い間取りに近づくかと思います。コンパクトになりすぎると空間の面白み、広がりが希薄になりやすいため、平面だけでなく吹抜けや小屋裏などを利用し、立体で住まいのありかたを考えることもそれに合わせて重要なことだと意識しています。階段下も空間の利用法も重要で、使用目的として収納空間とする、トイレに用いるというのが多く用いられるかと思いますが、高さが許せば玄関として活用できたりもします。
ここまでは、計画上コンパクトな家をつくる工夫といった部分のポイントに触れましたが、コンパクトな家の利点としても一部触れておきたいと思います。コンパクトであるが故、部屋の容積が小さいので冷暖房空調の効率がいいこと、建築する際には一般的なものよりも単価の高い素材を使ったとしてもコストが上がりにくい(外壁や室内壁仕上げ等)といった点も挙げられるかと思います。
限られた予算、限られた敷地の中でコンパクトに家を計画することは楽しみながら設計できることの一つにもなり得るかと思います。