大谷石と近代建築

ユーザー 株式会社クレアール 井上英勝 の写真

大谷石は古くから、外壁や蔵、塀などに使われてきました。
大谷石の由来は、岩石の名称の通り、栃木県の大谷町から採掘されてきたことからです。
近代建築の祖「フランク・ロイド・ライト」が帝国ホテルに採用されたことで、建築家たちにとっては石材のレジェンドといっても過言ではないと思います。
大谷石が使用された歴史はとても古いと聞きます。石材の性質は、軽くて軟らかいことで、加工しやすく様々な装飾にも使われてきました。さらに耐火性能が優れていて、火を使う箇所での耐火目的で採用されています。しかし雨風による風化(劣化)により、道路境界に面する塀などではボロボロにはがれ落ちていることも観ることがあります。
近年では、大谷石を厚さ20㎜程度に加工され、室内装飾の素材として人気を博しています。店舗や住宅でも一番の見せ所などに使われています。表面のマットな質感は、心が落ち着く空間を演出してくれます。
地下大空間となった大谷石の採掘場跡地は、今では観光の名所として次の時代を迎えています。
日本の建築において、大谷石が大切に使い続けられていくことを願っています。

風化したところが見られますが、時代を思わせる風合いが素敵です。

天然石の中でも有数の、評価が高い素材デザインです。