家づくりの要望を伝える④

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先日から、家づくりを考えてるご夫婦と
お会いした時のお話をしています。

家づくりの要望をお聞きするということで、
最初少ししかお話しなかった奥様が、
最終的には、すごい量の要望をお話されました。

その理由の一つとして、金額のことを気にして
控えめになってしまうということをお話しました。

今日はその続きとして、奥様の要望が増えていった
理由の最後についてお話しておきます。

家づくりをスタートする前に、要望について
ヒアリングをさせていただく機会はとても多いです。

このヒアリングって、どんなふうにしているのか
って想像できますか?
(どんなスタイルなのかは、つくり手で異なるので、
気になるのであれば確認してくださいね)

おそらくですけど。

会社で共通のヒアリングシートを持っていて、
そのシートの内容を順に聞いていく形。
チェックシートになってるイメージでしょうか。

しっかり作りこんだシートであれば、
ヒアリング漏れがなさそうなので、安心ですよね。

もう一つは、施主が書き出していた要望を
見せてもらったり、話を聞いたりする形。

ヒアリングシートと違って、施主が事前に考えれる
という点では、とても魅力的です。

この両方を組み合わせるという形もありですよね?
組み合わせをすることで、漏れなく自由度もありながら、
要望を聞き取れるので、すごくよさそうです。

でも。
やり方しだいでは、大事なところが抜けてしまう
なんてこともあったりします。

どこ??って思いますよね?

何かというと。
要望を自由に聞いていく場合について。

施主が言葉にした要望を表面的にそのまま受け取る
というわけにもいきません。

例えば。
よくあるのは、「とにかく収納がたくさんほしい」

そういう要望を聞いたとして。
そうですよね。できる限り収納をたくさん確保しましょう。
そんな返答で終わってしまったら、困りません?

たくさんって、どこにどれくらいのどんな収納がいるの?
何を持っていて、どんな収納をしていて、どうしたいのか?
までわからないと、最善な計画ができません。

つまり。
表面的な要望から深堀して、具体的に聞いていくということ。
真意がわかった方が、より解像度の高い提案ができますから。

ということで。
ヒアリングした奥様には、こんなふうに表面的な要望を
深堀しながら問いかけていったので、すごい量の要望を
引き出すことができたんです。

聞く側の課題なんですけど、大事なことです。

以上、家の要望を伝える時のいろいろについて
お話しました。

このお話はここまで。